衝撃的なタイトル。

ちょっと前の週間ダイヤモンドだ。
『昭和40年男』最新号での“呑んべえ万歳”くらいの特大サイズで
「新聞・テレビ 勝者なき消耗戦」の文字が踊っていた。

思わず購入だね。なにも新聞とテレビに限ったことじゃないよ。
時代のスピードと不景気によるスポンサー収入の激減によるダブルパンチは
既存メディア系やエンターテイメント系を直撃している。
確かに漫然と改革を怠ったからというのも否めないが
そこそこの努力では通用しないほどの逆風が吹き荒れていることも事実だ。

そのスポンサードを支えてきた製造系メーカーには
円高が襲いかかり大変なところが多い。
それに加え、会社が株主の存在にプライオリティを置かざるを得ず
その結果、年度ごとの結果がすべてとなってしまう。
そんな中で激務をこなしている人間たちに、改革を怠ったからだと責めるのも違う。
本質論にまで至って、何年もかけて改革に取り組める体力を持っているところが
一体今の社会にどれだけ残っているのだろう? そう思えてくるほどの逆風ぶりだ。

そこでホンダである。
たとえばアシモ君は(おそらく、今のところ)事業として直接的にはまったく
利益を生み出していないにも関わらず、多大なる開発費が投入されている。
タレントとしての活躍にバリューはあるものの、そこに投じた費用を考えたら
微々たるものだろう。たぶん、ホンダ社内にだって反対意見とか出たに違いない。
それでも続けていけるのは、宗一郎さんがつくり出したスピリッツなんだろうな。
やっぱりがんばるしかないよな。

ニクソンショックからプラザ合意、バブル経済と崩壊、住宅ローンファンドから
リーマンショックにまで至ったマネーゲームは、現在に至ると、アシモ君を
生み出したような企業活動を極端に阻害している。
皮肉なもんですな。こうして巡りめぐって企業活動を苦しめて、そうだから
また新しい金儲けのしくみに社会が頼る。そいつが壊れると様々なカタチで
企業を苦しめる。苦しめられた企業はリストラを進める一方で新株発行による
資金注入を図り、ますます株主に頭が上がらない企業体質になって、
ドンドン短期的発想に陥っていく。そんな輪廻が加速しながら進行しているようだ。

“勝者なき消耗戦”とはよく言ったものである。
でもね、負けないぞー!!

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