焼き豚屋での打ち合わせ通り、
7月29日に自分色に生きるの取材に出かけた。
インタビュアーは編集部員の小笠原だ。
さすがに高校時代の同級生をインタビューするのはつらいので、
ヤツに頼んだのだ。
「やります」
ひとつ返事で引き受けたヤツは、
今回の創刊ではかなり重要な位置にいる。
頼りにしてまっせ!
と、このコーナーでヨイショしてどうすんだ。
つうことで出かけた小さなライブハウスの控え室で、
インタビューは始まった。
詳細は創刊のお楽しみとするが、
この三味線男がおもしろいくらい江戸っ子なのである。
俺には痛いほどわかるのだが、
自分を飾る言葉をまったく持っていない。
この無骨な男から本質を引き出すのは、
若い小笠原は苦労しただろうが、
ものすごくいい経験になったと思う(たぶん)。
4時に現場入りして、
インタビューと撮影で10時過ぎまでかかった取材を終え、
居酒屋で小笠原の仕事ぶりをねぎらった。
「フォローするからいい原稿書こうな」
「はい、がんばります」
ビールを前にすればニコニコなヤツなのだ。
翌日、江戸っ子からメールが入った。
「俺は説明へたくそだ」と。
んなこたあ、始めからわかっとるわい。
photo_Taeko Nakanishi