昭和40年生まれのマンガ家・樹崎 聖(きさきたかし)とマンガナイト代表・山内康裕の対談記事『マンガは拡張する[対話編]』がWebサイトDOTPLACEに連載されている。
樹崎は87年に『ff(フォルテシモ)』でマンガ家としてデビュー。代表作に『交通事故鑑定人 環倫一郎』がある一方、『10年メシが食える漫画家入門』(講談社/09年)や『10年大盛りメシが食える漫画家入門』(泰文堂/11年)などの指南書の執筆も行なうなど後進の育成にも積極的に取り組んでいる。11年よりマンガ業界の活性化を見据えた有志のマンガ家による活動体・漫画元気発動計画を主宰し、大物マンガ家が登場するネットラジオの配信やモーションコミックレーベル漫元Domixの作品制作などを精力的に行なっている。現在は新作マンガの執筆を準備中だ。
一方の山内は、1979年生まれで、ゲーム会社マーケティング部、会計コンサルティング会社、法政大学イノベーションマネジメント研究科などを経て20歳からマンガ業界の研究を開始。09年、マンガを介したコミュニケーションを生み出すユニット・マンガナイトを結成し、イベント・ワークショップ・デザイン・執筆・選書を手がけている。また、10年にはマンガ関連の企画会社、レインボーバード合同会社を設立し、マンガに関連した施設・展示・販促・商品等のコンテンツプロデュース・キュレーション・プランニング業務を提供している。
この両名による対談は、そもそも山内がDOTPLACE内に連載していたコラム『マンガは拡張する』で描いた構想をマンガ業界の人物にぶつけていく[対話編]として続けられてきたもので、樹崎はその8人目のゲストとなる。3月11日より公開されてきた連載記事は全7回が予定されており、本日まで6回分が公開済となっている。スマホの普及や娯楽の多様化によるマンガ雑誌の売り上げが急落、コミックス中心の読まれ方、電子版やWebサイトでの連載作品が増えるなど、マンガとの関わり方が大きく変わってきているなか、本連載はマンガは今後どうなっていくのかを考えるコラムとして注目を集めている。
対談の内容は、樹崎の活動について聞きながら、新たなマンガの在り方とは何か?へと発展。音楽や音声とマンガの融合や近年話題のスクロール型Webマンガのcomico、マンガで稼ぐということ、マンガ家が編集者になることなどを経て、マンガ家がなぜマンガを描くのか、マンガ家の作家性へと話は展開。最終回となる7回目は本日公開予定となっている。
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