『昭和40年男』的10大ニュース 〜第1位〜

暮れということで、今年の10大ニュースで〜す。
あくまで僕個人が、今年一年間の本誌編集作業を通じて出会った事件(?)を不定期に連載しているぞ。
いよいよ最後だね、なにかななにかな〜? いっくぞー、それでは第1位。ドゥルドゥルドゥル〜、じゃん。
「3・6・9・12月。それぞれの11日に起こった奇跡!!」

というわけで、第1位はなんだか地味だなとご指摘受けそうでもありますが…。
いやいや、やっている僕としては本当にこれは大事件なのですよ。
これまで何冊ものバイク雑誌をライダーやバイクに興味を持った人に向けて立ち上げてきた。
音楽雑誌を企画提案者と相談しながら立ち上げたこともある。
だが、今回はまるっきりゼロのフィールドに、自分の感性だけで立ち上げた。
去年の10月29日のことだ。テストだったから苦労はしたけど
今年ほど重いプレッシャーではなかった。

『昭和40年男』という雑誌は、競合誌もなければ前例もない。
総合男性誌とカテゴライズすることはできるかもしれないけど
そんなもんつくった経験もない。人脈もなければ広告代理店とのつき合いも、
広告出稿してもらえそうなナショナルクライアントとのつき合いもない。
ナイナイナイ〜って、シブがき隊かよ(笑)。ないないづくしのなか
定期刊行物として継続させていく労力は、テストで1冊打ち込むのとはわけが違う。
それでもやらねばならぬと思い切れたのは、今の出版不況には
やはり出版で挑むしかないからだ。創刊号が一定の支持を受けたことも大きい。

定期刊行となると、いうまでもなく重責がのしかかる。
失敗が許される状況ではない昨今の経済状況であるし、期待値も大きかった。
そんな中でやるのだから、自分のすべてを注ぎたい…、ところだが、そんな贅沢なことが
許されるのは極々一部の宮崎駿さん級の人間じゃなければ無理だよね。
今の世の中、みんな兼務兼務で頑張るのが当たり前だものね。
でも、日々それなりの激務を抱えた僕がどうするか?
仕事に割り当てるパワーを増やすしかない。うわーっ、単純。
寝ないとか、仕事の配分に無駄をつくらない、スピードを上げるなどなどである。
自分のスケールを小さくできないから、呑む機会や人と合う時間を減らしたくない。
ちょっと影響が出てしまったのは、読めなかった本が多かったこと。
『親鸞』でしょ、あっ『1Q84』も積んだままだ。
それとこれもよくないことだけど、雑誌を買う点数が減ってしまった。
いろんなしわ寄せはあるものの、バランスを取りながら懸命になって走った。
悲しいことや辛いことも当然だよね、次々と起こる。
でも、止まることなんか許されないから必死になって走った1年だった。

スタッフにずいぶんと助けられた。“一緒に作りたい”とエントリーしてくれる人間が
ドンドン仲間に加わってくれた。また、こんなことで協力したい、応援したいという輪も
広がっていった。これらは今も増殖中で、
“人が輪になる、輪が花になる”と、三波春男でございます。
…失礼しました。たくさんのエネルギーを得ながら、
つくるスケールが少しずつ大きくなっている。その分そのまま重責となり、
やりがいにもなる。もっともっとレベルが上げられるはずなのは間違いないと
確信している。石のうえにも3年。ホップステップジャンプ。
今年を1年目と位置づけると、来年はものすごく重要だな。

まだ始まったばかりであるが、奇跡が起こる予感がしてならない。
だってさ、こんなに仲間が増えた年はこれまで生きてきたなかでも初めてだもの。
今年いちばんの事件は、こんなバカげた雑誌を1年間定期的に出し、
バカげた仲間たちと笑い合えたことです。そしてそれは、
読者のみなさんも含まれているんですよー(謝)。
なんてったってこの本は、みんなの声で作っていくのだからね。

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