第21話 雑誌づくり考察。(4)

前述のとおり、根性論が最後の砦だ。
足らない才能や能力を補うのは、
熱だ情熱だとさまざまな形容はできるが、
集約されるのはどれだけの時間を注ぎこめるかである。
ところが、近代ジャパンは一部でこれを否定している。
バブル期に創出されたエリートさぼり文化が蔓延して、
いまだにそれをスタンダードにしたい連中が多いからね。

サンプル数ばかりを重視して
マーケティングできちゃったフリして
商品やサービスが生まれていったことで、
心もへったくれもないものがあふれかえった。
本気で考える時間を作らないから、
そういったデータに頼って理論武装して、
失敗するとその理由を理論武装するために調査して、
オママゴトかって笑っちゃうのである。

しかもこの調査、外注に丸投げするという体たらくがほとんどなんだから、
子供にでもわかるモンキービジネスぶりである。

昭和ひとケタ生まれの、ものづくりに従事した方たちと
酒を飲むたびに謝る。
僕ら世代は、
汗水垂らして働かなくてスミマセン。
へりくつばかりでスミマセン。
効率とかばっかりいって、スミマセン。
あなた方がつくった日本を、過去のものしたくないですよ。
がんばりますから、どうかご指導ください。
ってね。

「365日、僕たちは家庭も顧みず、開発に打ち込みましたね」
昭和ひとケタ生まれの先輩の葬式で、
心にドスンと来た別れの言葉である。

「24時間は平等」
高橋尚子の名ゼリフである。

やるぞー!!

4947616296

笑顔ですばらしい説教をもらえる、尊敬する先輩の著書だ。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で