横浜の想い出 〜迷子とデートと背伸び歌。

関西からの出張帰りに中華街でご飯を食べようと彼女(嘘)と待ち合わせた。大満足の食事で膨らんだ腹をかかえながら、しばしの散策を楽しんだ。

横浜というと僕にとって忘れられない想い出がいくつかある。1つは小学生のときに、クラスメイト3人で迷子になったことだ。ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』が大ヒットする中、どんなにステキな街なんだろうと土曜日の放課後に、東京都の荒川区から冒険の旅に出た。なんの知識もない子供たちだから曲のタイトルのままに横浜駅を目指したのだ。そこには東京とさほど変わらない街が広がっていて少々ガッカリした。デパートのゲームコーナーで帰りの電車賃だけを残して金を使ってしまい、仕方なくウロウロ歩いているうちに横浜駅に戻れなくなり、交番に駆け込んだのだった。だいぶ遅い時間になって家に帰ると、当然ながらお袋の雷が落ちたのだった。

もう1つの想い出はデートで、迷子になった日からずいぶんと年月が過ぎ去っていた。『ハイティーン・ブギ』の舞台にもなっていて、愛読していた当時の彼女に連れてきてもらった。このときに初めてオシャレな街を満喫したのだった。元町、港の見える丘公園、山下公園、中華街などを歩き、翔が海に飛び込んだ場所の説明を受けたりした。デート気分をしっかりと盛り上げてくれる、美しい街だと感激したのだった。彼女と僕もハイティーンだった。

さらにもう1つは多くのシンガーが歌った『横浜ホンキートンク・ブルース』をカバーして、背伸びしながら歌った10代の想い出だ。僕は原田芳雄さんのバージョンが好きだが、松田優作さんも歌っていてこれもまたいい。この曲に出てくる単語の数々が実にカッコよく、とくにニューグランドホテルは印象的である。『ハイティーン・ブギ』でも、ここを舞台にした大事なシーンが描かれていて、いつか泊まってみたい憧れのホテルだ。というわけでパチリ。

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家から1時間もかからない場所なのに、来るといつも観光気分を味わえる。そして変わらない街並にホッとしながらも、異国情緒に毎度新鮮な発見をする。出張帰りのついでながら思いがけずいい時間になった。想い出にひたり、加えて今のささやかな幸せを噛み締めた小旅行は大満足だった。少しでも時間を見つけたら動くべきだなあ。

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2件のコメント

  1. 私は渡辺真知子さんの『中華街で乾杯』という曲を思い出しました。1982年頃のうたです。

    • ありゃりゃ、ゴメンナサイ。その曲は知りませんでした。17歳の頃かあ、青春時代ですな。

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