東京・根津の『竹久夢二美術館』で『竹久夢二と乙女のハイカラらいふ展~女学生・職業婦人・淑女たちの憧れ 』が3月29日(日)まで開催されている。
アート系情報の4日目。 昭和40年男も目にしたことがあるだろう。竹久夢二の独特の女性画。筆者も はじめて見た時から印象深く、一度ゆっくり観てみたいと思っていた。
竹久夢二(1884-1934)の活躍した大正~昭和初期は、 女性文化が花開いた時代。夢二は雑誌表紙や口絵だけでなく、少女や女性に向けた詩や読み物から身の周りのデザインまで幅広く手掛け、当時の乙女たちに趣味のよい暮らしを提案していた。大正3年(1914)に夢二が開店した「港屋絵草紙店」は、夢二デザインの小物が取り揃えられ、おしゃれな女性たちがこぞって訪れる東京名所として大変な人気を集めたという。また大正時代は女性たちが社会進出を果たした時代でもあった。夢二の描いた女性像には、 束髪に添えた大きなリボンと袴姿が注目を集めた “女学生”や、着物に白いエプロンを身に付けたカフェーの女給などの “職業婦人”が登場します。夢二の恋人・お葉はプロのモデルとして活躍しており、 働く女性のさきがけといえる。夢二は大正期、女学生や職業婦人、さらに断髪・洋装スタイルのモダンガール等、時代を彩った女性たちの姿を幅広く描き、女性の憧れを誘っていた。本展では夢二が残した雑誌口絵、デザイン、書籍装幀、文芸作品等を展観しながら、当時を生きた女性の暮らしぶりが紹介されている。
古き良き、理想の乙女の姿がここにあるかもしれない。
『竹久夢二と乙女のハイカラらいふ展~女学生・職業婦人・淑女たちの憧れ 』
■会 期 : ~3月29日(日)
■開館時間 : 午前10時~午後5時 (入館は4時30分までにお願いします)
■休 館 日 : 月曜休館
■料 金 : 一般900円/大・高生800円/中・小生400円