1965年生まれの映画監督、ロウ・イエ監督が手がけた映画作品『二重生活』が 1月24日 (土) より公開される。
劇団員の両親のもと上海に生まれたロウ・イエは、上海華山美術学校アニメーション学科、アニメーターを経て北京電影学院映画学科監督科に入学。卒業製作映画『デッド・エンド 最後の恋人』(1994年) がマンハイム・ハイデルバーグ映画祭で監督賞を受賞する。’98年には中国初のインディーズ映画製作会社を立ち上げ、中国国内で上映を禁止されながらも、2000年のロッテルダム国際映画祭と東京フィルメックスでグランプリを獲得した『ふたりの人魚』(2000年) を製作。天安門事件を扱った『天安門、恋人たち』(06年) は、5年間の映画製作・上映禁止処分となるなど、タブーを厭わない作品づくりでも知られる存在だ。
本作は、2011年に電影局の禁令が解けたロウ・イエが中国本土に戻って撮影した作品。第65回 カンヌ国際映画祭 ある視点部門に正式招待され、第7回 アジア映画大賞 (アジアン・フィルム・アワード) で最優秀作品賞ほか3部門を受賞している。中国大手BBSサイトに投稿された夫の浮気に苦しむ女性の話をヒントにされた本作は、その複雑で予測できない人間模様と、時に笑いを誘うほどの大胆な展開で、現代中国社会のダブルスタンダードや一人っ子政策の弊害という問題をも浮き彫りにしつつも、激しい感情のぶつかり合いをロウ・イエ作品独特の漂うようなカメラワークで描いているという。
『二重生活』
監督 脚本: ロウ・イエ
脚本: メイ・フォン、ユ・ファン
撮影: ツアン・チアン
編集: シモン・ジャケ
音楽: ペイマン・ヤズダニアン
出演: ハオ・レイ、チン・ハオ、チー・シー、ズー・フォン、ジョウ・イエワン、
チャン・ファンユアン、チュー・イン
公開: 1月24日 (土) より、新宿 K’s cinema、渋谷アップリンク ほか 全国順次公開
本作の公開に合わせて来日予定のロウ・イエは、数々の対談、トークショーなどに登場予定なので、映画と合わせて参加してみるのもいいだろう。
<1月23日 (金) >
ロウ・イエ (映画監督) × 樋口毅宏 (作家) ×刈間文俊 (東大教授)
映画『二重生活』無料上映会「予測不能な特別講義!!」in 東京大学
時間: 17:30 開場 17:45 上映スタート 19:30 トークイベントスタート 20:30 終了
料金: 無料 (事前予約が必要)
会場: 東京大学・本郷キャンパス 石橋信夫記念ホール
<1月24日 (土) >
宮台真司 × ロウ・イエ監督 対談
「街の隙間から覗く男と女と社会」
時間: 14:10 上映開始 15:50 トークイベントスタート
料金: 一般 1,800円
会場: 新宿 K’s cinema (東京都 新宿区 新宿3丁目 35-13 3F)
<1月25日 (日) >
雨宮まみ × ロウ・イエ監督 対談
「私たちの”寄る辺なさ”の正体」
時間:12:50開場 13:10上映スタート 14:50トークイベントスタート
料金:一般¥1,800
会場:渋谷アップリンク(東京都 渋谷区 宇田川町37-18)
<1月26日 (月) >
栗原 類 × ロウ・イエ監督 対談
「”孤独、哀しみ、欲望” 複雑に絡み合う幾多の想い」
時間: 10:35 開場 10:45 上映スタート 12:30 トークイベントスタート
料金: 一般 ¥1,800
会場: 渋谷アップリンク (東京都 渋谷区 宇田川町37-18)
<1月26日 (月) >
曽我部恵一 × ロウ・イエ監督 対談
「僕らが “愛” を歌い、描き続けるその理由」
時間: 18:30 開場 18:50 上映開始 20:30 トークイベントスタート
会場: 渋谷アップリンク(東京都 渋谷区 宇田川町37-18)
料金: 一般 ¥1,800
このコーナーでは昭和40年生まれの活躍を紹介。
どんな些細なことでも、我こそは!という昭和40年男はぜひ「読者投稿欄」から投稿を!
1件の トラックバック / ピンバック
コメントは受け付けていません。