昨日はご覧のとおり晴れやかな舞台に出かけてきた。MFJとは一般財団法人の日本モーターサイクルスポーツ協会のことで、日本のバイクレースの元締めのような存在である。管轄しているレースのカテゴリーは幅広くて、キッズやレディースクラスなんてのもあたり前で、スノーモービルもMFJによって全日本選手権の冠がついているのだ。これらの年間のランキング上位者と、さらにルーキー賞やいい成績を収めたチームの表彰だったり、バイク専門誌やスポーツ新聞からも今年の象徴となった選手を表彰した。
レコード大賞を見ているような気分を楽しんだ僕だ。普段は皮ツナギやピットシャツで会うレーサーたちが、スーツをビシッと決めているのがカッコいい。さらに表彰式が終わると懇親会となり、仕事でご一緒するレーサーやバイク関係者としばし歓談を楽しんだ。が、〆切中ゆえビールをグッとこらえたのがつらかった(笑)。
中日スポーツにより、今年もっとも輝いた選手だと表彰されたのは、JSB1000という国内のロードレースのトップカテゴリーで3連覇と通算5回目となるチャンピオンを獲得した、ヤマハの中須賀選手(写真右から2人目)が獲得した。その隣は残念ながらシリーズ2位に甘んじた高橋選手(写真一番右)で、僕が主催するバイク乗りから始める地球愛護活動『Love the Earth』の 海岸清掃イベントに駆けつけてくれたことがあり、なじみ深い若者だ。中須賀選手も、他にもトップクラスの選手とはなんらか絡んだことがあるから、みんな頑張れ状態で1年を見守った僕だ。だが今年はそこに特別な感情が入ってしまった。カワサキを背負ってJSB1000を戦った若きライダー渡辺一樹選手で、今年だけで6本ものトークショーを展開した。イベント以外でも顔を合わすことが多くて、特別な感情を持たないはずがない。その高まりから、今年はみなさんが見ている『鈴鹿8耐』のステージで感極まってしまったのは大失態であり、今となってはいい想い出である。
この表彰式で、たくさんのライダーの笑顔を見ながら渡辺選手がいないことを悔しく思ったのは本音である。だがまだ24歳で伸び盛りだ。来期のカワサキとの契約も無事結んで、また多くの仕事がご一緒できるだろう。来年の今頃、この会場で晴れやかな笑顔に出会えることを夢見つつ会場を後にした。この会場で観客席から見るその姿だったら、遠慮なく泣いてもいいだろうな。なんだか孫にだらしないおじいちゃんのようだが、早くも来年の楽しみの1つである。