いつもの朝と変わらず、朝食後のお茶を飲みながら新聞をめくっていた昭和のおっさんの目に、カラー全段で展開された広告が飛び込んできた。キッスの来日公演である。「おーっ、どうしよう」と考え込んだ。前回の武道館来日公演のビデオを見て、ずっと変わらないエンタメ精神に感動した僕だ。「ドームはでかすぎるからな。武道館なら行くんだけどな」と悩み続けていると、小さなスペースでももクロとコラボしてシングルを発売するとあるじゃないか。彼女らにあまり明るくないおっさんは「日本のアイドルもここまで来たか」と、特に気にするでもなかった。が、来日について詳しく調べようと情報をのぞいてみたらあら仰天。出演者がKISSとももいろクローバーZとなっているじゃないか。カタチとしてはジョイントになるということか。なるほど、だからツアーの最終日となる東京ドーム公演を、3月3日のひな祭りにぶち当てたのだろう。
ポール・スタンレーの彼女らに対するコメントがスゴイ。ももクロの振り付けは、サムライであり、相撲であり、芸者であると絶賛しているじゃないか。このコメントができるのは、ポールが日本を愛してくれていることがにじみ出ている。そして、サムライで相撲で芸者との振り付けを、日本人として知らないことを大いに反省するおっさんだった。
だが、あのキッスが女の子たちと同じステージに立つのを僕は許容できるのだろうか。今年の初めに観に行ったストーンズのライブに、太ってしまったミック・テイラーや日本代表で登場した布袋さんに喜びは感じなかった。ストーンズにそんな装飾はいらないぜと。それがキッスだとどう感じるのだろうか。報道によると、ももクロにオファーしたのはキッスサイドだとのことだ。僕なんかよりよっぽど柔軟な頭を持っているから、デビュー40周年を迎えてもなおエンターテイナーであり続けるのだろう。それに食わず嫌いはよくないぞと、自分の解釈をいい方へと導こうとするのだが、いかんせん昭和のおっさんの頭は固く、地獄の軍団と女の子が踊るシーンが想像できない。
ドームに行くべきか否か? 今宵は読者ミーティングの『浅草秘密基地』があるから、皆さんにももクロについてレクチャーしていただきながらどうするかを決めることにしよう。KISSファンのみなさま、そしてももクロファンのみなさま、ぜひ浅草にお越しいただき激論を交わそうじゃないか。ふるってのご参加を待ってるぞ!!
KISSは柔軟なんでしょうね。
強いものが生き残るのではなく、変化に順応したものが生き残るのだ。
ということなんでしょうね。
でも変臭長もとい、編集長のおっしゃるとおり、ストーンズの時も然りで要らぬ装飾はホンモノをチープに見せてしまいますね。
広島公演、参戦します!
俺、変な臭いしますか(笑)。
広島公演参戦ですか。ドーム嫌いなことも別軸で悩んでます。
小学生の頃、NHKのヤングミュージックショーでKISSの来日公演を観て、ジーンの血吐きと火吹きを見た事がトラウマになり、ピンクレディーとジュリーが大好きだった僕が中学に入ると同時に兄貴のレコード棚からKISSのレコードを恐る恐る取り出したのがROCKの目覚めでした。
そんな三十数年前の出来事を経て、50手前にしてドップリとモノノフ(ももクロのファンの事)になってしまっている立場から言えば、今回のコラボは全然アリなんですヨォォォォ。
元々何故ももクロにハマったかと言うと彼女達にROCK魂があるからです!
オジーオズボーンのオズフェストやヘヴィメタルのラウドパークなどにさんせんした時も
純然たるアイドルとして堂々とパフォーマンスしているんです!
そんなROCK魂溢れる彼女達がKISSと
共演するのは驚きでは無く、ニヤリと微笑む「またやってくれた!」感が満載なんです!
期待してて下さい。
必ず面白い事になるから。
貴重なアドバイスをありがとうございます。夕べの読者ミーティングでもももクロの偉大さを説かれました(笑)。
やすさんのKISSとの出会いのパターンは友人にも多いです。兄貴がいたというのがポイントですよね。長男の僕にとって、洋楽の世界へ入っていくのは未知との遭遇の連続でしたからうらやましいです。