金曜日ですな。みなさんの週末が豊かになるように、好評発売中の『昭和40年男』最新号をぜひ入手していただきたい。その気になっていただこうと、今日も最新号のPRとなる大編集後記を続けさせていただく。
第2特集と呼べる連載企画『夢、あふれていた俺たちの時代』は、昭和の1年を切り取ってお届けしている。毎度好評をいただいていて、今回は昭和51年にフォーカスした。多くの昭和40年男が小学5年生になり、学校では高学年と呼ばれてお兄さんの仲間入りをした頃だ。本格的に初恋なんかを体験したりして、それまでただのクソガキだったところから大人の階段が見えてきた頃だ。
そうそう、ある日女の子だけに秘密の授業があったのも小学5年生のときで、男連中は校庭に出て体育の授業でもないのにソフトポールで遊べたのは、なんとも不思議な時間だった。なんのレクチャーだったかを知ったのは、この日よりはずいぶん時間を経てのことだった。大人の階段は見えても、まだまだおしべとめしべのことなんかよくわかってない小学5年生だったのだ。
この年の男子の話題をかっさらったネタとして、文句なしの第1位はアントニオ猪木とモハメド・アリによる『異種格闘技戦』だった。この究極のカードより遡って行なわれた、柔道家のウイリアム・ルスカとの一戦も注目だったが、比べ物にならないほどの騒がれようだった。それまでまったく知らなかったヘビー級のチャンピオンの名を、知らない男子はクラスにいなくなった。1人残らず全員が注目して、みんなで熱くなったのだ。
この世紀の一戦の写真がこの特集のトビラを飾り、この年の出来事を検証するページではトリを務めているのは当然だろう。だがあの日、テレビ中継を見終えた俺たちはひどくガッカリさせられた。後日の学校でアリキックの真似をする者もいたが、すぐにすたれた流行だったし、ひどいことにギャグにも使われたのだから、子供ってのはつくづく残酷である。が、今振り返ると何もわかっちゃいなかったのだと気が付く舞台裏や事実があった。それを6ページに渡って解説しているのだから必読である。
胸をときめかせながらゴングを待ったあの日の気持ちに戻って楽しんでほしい。では、いい週末を!!
今季は、おもちゃ特集ですが、昭和51年って、ウルトラマン、仮面ライダーが毎年のごとく制作されるのが終わって、前年からのゴレンジャーがヒットして、これを含めキョーダインやアクマイザー3らのように特撮ヒーローが集団化した時代になって、特撮番組見るのは卒業って感じの年。
子どもらしい生活ができなくなっていった年だったとも言えます。
尾美としのりさん。最近では朝ドラで渋く活躍していますが、彼はタメ年芸能人の中で一番芸歴が長いのかな?
本当に小学生の頃から活躍していますね。
そうですね。僕にとっては、前年のゴレンジャーがターニングポイントだった気がします。弟が見たいから付き合っているってなポーズが、徐々にポーズでなくなっていった。ああ、もう卒業なんだなって。そして迎えた昭和51年はグーンと大人になった気がしました。