浜松町の小さな観光名所、13歳上の小僧。

ションベン小僧ウチの会社の最寄り駅の1つ、JR浜松町駅のホームで立ち小便しながら利用者をホッとさせてくれるのがこの小僧だ。昭和27年の10月に鉄道開通80周年を記念して歯科医の小林光さんが寄贈したと足元に案内されていて、平和と愛のシンポルとのこと。還暦を超えてなお小僧、そして立ち小便をし続けた60余年とはなんとも平和を感じさせてくれるじゃないか。

コイツは月ごとに着替える。これもまた心温まる話があって、当初裸だったところ、ある寒い日に少女が毛糸の帽子をかぶせたのがキッカケだとのこと。現在ではいつも工夫を凝らした着せ替えが行なわれていて、さりげなく楽しませてくれる。僕が帰宅する側のホームにいるので、1日の疲れを癒してくれるニクい存在である。

ションベン3つい先日にハロウィーンの衣装を見つけたと思ったら、月が変わる前に火の用心の意味がこもっているのだろう、消防員になっていた。しっかりとのぼりを持ってアピールしながら、小便で火を消そうとする小僧とはなんともユーモラスである。この衣装で11月終盤までいくと、きっと次はサンタクロースなんだろうと楽しみになってくる。

ボランティア団体による着せ替えが長いこと続けられているそうで、毎月悩みながらも楽しんでいる姿が目に浮かぶ。残念ながら着せ替えの場面と出くわしたことはないが、いつか見てみたいものだと期待してしまうのは、そのボランティアの方々の楽しそうな姿と心が小僧からにじみ出ているようだからだ。

長い年月に渡って立ち続けている小僧に、命を吹き込むかのごとく気持ちがこもり、見ている者の胸に暖かい光を灯してくれる。マンモス都市東京には、こんなひっそりとした心の拠り所がたくさんあるのだぞとちょっぴりお国自慢だな。浜松町にお越こしの際は是非立ち寄ってみてほしい。東京方面に向かう山手・京浜東北線のホームで一番後ろでずっと小便している。ほんのりと癒してくれること間違いなしだ。

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