東京は久しぶりに青空が広がった。ビルの谷間だってどっこいこうして青い空は楽しめる。ここ数日はまるで梅雨のような日々が続いていたから気持ちよく、山のように積まれた仕事を放り出してどこか遠くへ出かけたくなるような秋晴れだった。
幼い頃の東京の空と比べると格段にきれいになった。かつては晴れの日もなんとなく濁っていて、夜の星もほとんど見えなかった。川なんかもひどいもので、荒川区を流れる隅田川は悪臭が漂うヘドロだらけで、泡がシャボン玉のように飛んでいるところもあった。僕は今多摩川沿いに住んでいて、その姿を幼少から眺めていた女房に言わせるとこちらもひどかったらしく、隅田川と変わらない惨状だったようだ。空も川も、将来に向かってドンドン汚くなっていく諦めていた東京っ子だったが、今や多摩川では鮎が釣れる。僕が住む街は下流なのだが、近所にある小学校では児童を泳がせているそうだ。そこまできれいになっているのだ。
当時は環境のことなんか二の次どころかどうでもいい問題で、都会はイケイケドンドンを繰り返していた。結果、公害病患者が次々に出てやっと気が付いた。人は空や風と共存しているのだと。だが本質のところではまだまだ成熟しきっていないことを、大きな災害や食品偽装などが起こるたびに知らされる。とくに昨今は、ドンドン巧妙になっていることが多く胸が痛い。
本当に成熟した美しい日本を作り上げていくのに、俺たちはもっと気炎をあげていくべきだろう。あの日濁り切っていた空がここまで美しくなったのだから、できないはずはない。行政や大企業まかせにしないで、1人ひとりの力が必要なフェーズに入っていると強く思う今日この頃である。
写真の空はずいぶん青いですな。
大分秋の空に今日はかんじましたが。
多摩川は綺麗になってるよね。
田舎から出てきて初めて見た湘南の海が緑でバスクリン入れてんのかって思った海は綺麗になってんのかな(*_*)
海も汚かったですけど、寿司に言わせると江戸前の海に魚がずいぶん戻ってきてると言ってました。たしかにかつてはバスクリンでしたね(笑)。