ヤマハは、薄型テレビの下に設置するだけで、テレビの音質や迫力を向上するテレビサラウンドシステム『SRT-1000』を、9月上旬に発売する。
この製品は、ビーム化した音を壁に反射させることで、実際にサラウンドスピーカーがあるべき位置から音が聴こえ、視聴者の位置を限定せずに複数人が自然にサラウンド感を楽しめるというもの。製品本体のスピーカーは、ビームスピーカー8個、内蔵サブウーファー2個、ステレオL/Rスピーカーを備えている。
ここで使われている「デジタル・サウンド・プロジェクター技術」の根幹は、小口径のスピーカーを複数横方向に並べたビームスピーカーと、それらを時間軸で精密に制御するデジタル信号処理技術の2つで構成される。これで5つの音のビームを作り出し、壁面に放射・反射させることで、「本当に後ろから音が聴こえる」というリアルな音場空間を作り出している。
本体にはテレビを乗せられるように、750 × 340(mm)まで設置できる天面スペースが確保された。約40kgまでの荷重にも耐えられるので、55型前後までの薄型テレビを載せることができるという。
また、Bluetoothにも対応しているため、スマートフォン・タブレットなどのBluetooth対応機器内の音楽コンテンツをワイヤレス操作で再生することもできる。Bluetooth対応端末と電源の連動ができる「Bluetoothスタンバイモード」を搭載しているので、スマートフォンなどからの接続有無で電源がオン・オフになる。
操作は付属のリモコン以外に、専用アプリ『HOME THEATER CONTROLLER』も使用できる。iOS/Android版ともに無料で、音量調整や5つのサラウンドプログラムの他、部屋の大きさ・壁までの距離・視聴する位置を入力すれば、ビームを自動調整してくれる機能も備わる。
実用最大出力はアンプ部:16W(2W×8)、ウーファー部:60W(30W×2)、サブウーファー部:60W。入力端子は4系統(アナログRCA1、光デジタル2、同軸デジタル1)。サイズは780 × 77 × 370(mm)、重さは8.8kg。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万円(税抜)前後の見込みとなっている。