おバカな大人たちが集う読者ミーティング『浅草秘密基地』は、出張帰りの疲れもなんのその、昨夜も元気に開催した。最新号発売直後とあって、自宅の蔵(!?)にお宝を多数所有するタメ年男の程島さんが、特集に合わせてすばらしいお宝を持って来てくれた。「こんなの見つけたんだけど」と、カバンから取り出したのはマジンガーZの頭脳となるホバーパイルダーだ。男達は歓喜の声をあげ、それぞれに『マジンガーZ』の思い出を語り出す。誰の心にも強く刻まれているようで、大盛りあがりとなった。お隣に座ったお客さんまでテーマ曲を歌いながら絡んできて、一緒になって子供に戻って騒いだのだった。
程島さんは来る度にお宝を持って来てくれる。初めて『浅草秘密基地』に訪れたときは、スーパーカー消しゴムとBOXYのボールペンだった。その後も度々僕らを喜ばせてくれ、今回もこうしてすばらしいブツを持って来てビール一杯呑んで帰っていく。なんともカッコいい男だ。
他の連中は、ほとんどのお宝は廃棄されてしまったと嘆く。昭和の家は狭くて、いろんなものを保管できる状況になかった。母親ってのは皆さんにとってもそうだろうが、男のロマンをすぐにガラクタと判断する。僕の大切なブツたちは、いない間に次々と捨てられていった。だが実家を出て30年近く経つ今も残してくれているのは、かつて夢中になって読んだ雑誌『ミュージックライフ』で、79年から81年まではすべてが、その後は毎号でないがちょくちょく買っているのがわかる。『ギターマガジン』やリズムの概念を知ろうと買った『リズム&ドラムマガジン』まで、わりと状態よく残されているのだ。だがなぜか、石野真子さんと桂木文さんのヌードグラビアが掲載された『GORO』は捨てられているのがわかりやすい。
残念なことに『ミュージックライフ』のグラビアはカッチョいい写真がことごとく切り抜かれている。中学時代に下敷き代わりに使ったパスケースに入れて楽しんだのだ。なんでも捨ててしまう母親がせっかく残してくれているのに、悔しいったらない。まさか30年以上を経て後悔するとは、当時の僕に想像がつくはずがない。若さって愚かさですな。程島さんのコレクションにふれる度に思う。