大編集後記その壱。ああ憧れの超合金。

いよいよ明後日に発売となる最新号は、今頃トラックに揺られて全国の書店へと向かっていることだろう。「勝負の時に備えてグッスリ眠るのだよ、僕のカワイイ最新号ちゃん」てな気分の今日だ。では、毎号発売日前後の恒例となっている大編集後記にいかせていただく。

今回の特集タイトルはズバリ『俺たちの胸をときめかせた  スーパーロボット』とした。ほぼすべての昭和40年男たちが、パイルダーオンにときめいただろうとの確信の上でのタイトルである。あの合体を見た時の衝撃は今も忘れられない。ブレストファイヤーやロケットパンチといった必殺技にも心はときめき、ジェットスクランダーによって空を飛んだ時なんて、自分たちの未来を目撃した気持ちになったものだ。圧倒的な強さを誇りカッコよかったマジンガーZがボコボコにされて、そこに颯爽と現れたグレートマジンガーへの進化の驚きも深く記憶されている。きっと皆さんそれぞれにとって、心の引き出しの奥にしまい込んである興奮があることだろう。この特集はその興奮を鮮やかに蘇らせてくれるはずだ。内容や構成についてはあまりふれないことにして、明後日の書店を楽しみに待っていただこう。

超合金

このビジュアルが特集の冒頭を飾るトビラページだ。あーでもない、こーでもないと毎号悩み抜いて作るのは表紙と同じ重みを感じているから。そうそう、今回のシンプルな表紙だっていくつ作ったことか。どんな風に微調整を重ねているかをお見せしたいほどだ。

ここにズラリと並んだのは、これも皆さんに強く記憶されているはずの『超合金』だ。憧れの玩具で、「超合金」という言葉の響きが男の子たちにはたまらなかった。高価だった『超合金』をねだった日々がまるで昨日のようだが、僕の叫びはお袋の財布を開くまでにはいたらなかった。そこで僕は、毎日の駄菓子屋を我慢して超合金の代わりにプラモを買うことにした。やっと資金が用意できて購入した日の興奮もこれまた忘れない。まだ小学校低学年で、あまりのうれしさに焦りながら一気に組み立てた。そして完成したマジンガーZに対してついにこの瞬間が訪れた。
「パイルダーオン!」
しばらくうっとりしながら眺めていたら、あろうことかパイルダーオンされたまま固着されてしまった。焦って組み上げたため、接着剤が乾いていなかったのだ。自ら課した何日もの駄菓子屋禁止令の末にやっと手に入れたのに、夢のパイルダーオンは1度しかできなかったのである。マジンガーZにまつわる苦い想い出となって、これも記憶から消えることはない。

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