昭和40年生まれの作家・星野智幸が執筆した短編集『それでもお金は必要だ!』(日本経済新聞出版社)が6月9日に発売される。
星野は大学卒業後、産經新聞社で記者となった。幼い頃はSF小説をむさぼるように読み、その頃からの夢をはたすべく1991年に退職し、見聞を広めるためメキシコシティに留学。帰国後はスペイン語と英語の字幕翻訳を手がけながら、一年に1本のペースで小説を書き、応募した作品『最後の吐息』が97年に第34回文藝賞を受賞。2000年『目覚めよと人魚は歌う』で第13回三島由紀夫賞を受賞、02年『砂の惑星』で第127回芥川賞候補に挙がり、03年『ファンタジスタ』で第25回野間文芸新人賞を受賞している。
その星野が執筆した同作は、5人の個性派作家が、お金をめぐる切ないまでの人間心理を巧みにえぐり出した連作短編集。過払利息返還請求、仮想通貨、高収入独身女性、人間の価値を通貨にしてしまった街、ささやかな遺産相続などを題材につづられる。興味のある人は手にとってみてはいかがだろう。
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