昭和40年生まれの元メジャーリーガー・吉井理人の投手哲学を凝縮した『プロ野球vsメジャーリーグ―戦いの作法』(PHP研究所)が出版された。
吉井は1983年にドラフトで近鉄バッファローズに指名され、入団。88年には抑え投手として活躍し、最優秀救援投手のタイトルを獲得。95年にヤクルトスワローズへ移籍し、先発投手としてチームの日本一に貢献した。97年オフにフリーエージェント権を行使して海を渡り、ニューヨーク・メッツと1年契約。98年4月にパイレーツ戦でメジャー初登板初先発を果たし、初勝利を挙げ、5月には野茂英雄投手に次ぎ日本人メジャーリーガー史上2人目の完投勝利を挙げた。
そして2000年にコロラド・ロッキーズ、01年にモントリオール・エクスポズに在籍し、2003年に日本球界に復帰。オリックスブルーウェーブ、千葉ロッテマリーンズで投手を務め、08年に引退。08年からは日本ハム1軍投手コーチ、2軍コーチを務め、09年と12年にはパリーグ制覇を果たしている。
そんな日米野球界を知り尽くしている吉井が、日本のプロ野球とメジャーリーグの戦い方の相違点を回顧し、打者、チーム戦術などにおいていかに両者で違いがあるかを明らかにする。その他、「乱闘はボクシング」「オーナー不在だったエクスポズ」「ほんまにあったコルクバット」など驚きのエピソードも開陳する。
【主な内容】
・メジャー式練習のブームは近鉄から始まった。
・メジャーリーグのサインは単純。サイン盗みへの警戒心がない
・日本人投手がメジャーで成功するかしないか、その見極めのカギになるものとは?
・メジャーの乱闘は、なぜボクシングのような本格的な乱闘になるのか
・日米では内野守備の基本的な教え方が違う
・理屈で考えても、ダウンスイングは日本の大きな誤解
・ロッキーズ監督の許せない一言
・ユニホームを決めるのは先発投手
・マニー・ラミレスのチップは10万円
・学ぶべきは3つのF
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