誌面連動企画の『3番勝負!』には参加いただけただろうか? 今回の対決は日本のテクノポップから3発で、昨日お届けしたイエロー・マジック・オーケストラ名盤対決に続いて今日は、懐かしのヒット曲対決を解説させていただこう。
昭和55年に、デビュー曲で突然のヒットを飛ばしたジューシィ・フルーツにはビックリさせられた。初めて見たのは『ザ・ベストテン』だったと記憶している。ギターに夢中だった当時は、バンドサウンドっぽいものならなんでも大歓迎というちょっと偏った少年だったから、興味津々で見つめた。
ビックヒットとなった『ジェニーはご機嫌ななめ』は、なんといってもボーカルのイリアさんの不思議な魅力に尽きる。全編に渡ってファルセットで押し通している声と、歌詞がしっかりとマッチしていて心地よい。不思議系でカワイイシンガーなのにしっかりとギターを弾いていて、変な表現だがキチンと音楽しているじゃないかと好感を持った。テクノテイストがバッチリと効いていながら上質なポップサウンドに仕上げたのは、作曲の近田春夫さんによるところが大きいだろう。その後多くのシンガーにカバーされた名曲であり、ビックリしたことに再結成して活動している。
この対戦相手としたのが、『ジェニーはご機嫌ななめ』から1年後のビックヒット、イモ欽トリオの『ハイスクールララバイ』だ。あっちが近田さんなら、こっちはYMOで大活躍していた細野さんが作曲と編曲で、作詞には松本隆さんというのだからスゴイ。売れるべくしてリリースされたのだ。昭和40年男が夢中になって笑った『欽ドン! 良い子悪い子普通の子』での大活躍と人気が相まって、『ザ・ベストテン』では首位を獲得した。
細野さんの遊び心ってこうした楽曲にもにじみ出ている。バカバカしくありながらキチンとした作り込みがなされていて、YMOのバロディとなる振り付けなど細部にまで行き届いていて、気持ちいいじゃないか。2曲ともにテクノのテイストをうまく入れ込んだ、上質のポップチューンだ。さあ、この対決に今すぐあなたの1票を投じてくれっ!!
メンバー4人で誰もシンセサイザーを使っていない!どこがテクノなのか?と仲間内で議論になった。(大昔)
しかし、レコーディングでは確かにピコピコと音が入ってます。(笑
この頃でしょうか?渡辺香津美氏がローランドのギターシンセサイザー(GRシリーズ)を使い始めていたのは?