出版社として歩んだ10年。〜ニッチ三兄弟〜

うちの社が出版事業に手を出して10周年を迎えたので、
間にいろいろはさみつつ、これまでのことを振り返りながらつづっている。

和のテイストに徹底的にこだわり、特集や連載などのタイトル周りには
自分の世界観をガンガン注ぎ込んだ。
世にも珍しい仕上がりとになった『風まかせ』は業界内で大きな反響を呼び、
同時に読者さんからも評価をいただいた。

一方の『U4(アンダー400)』も、読者からの大きな支持を受けた。
『風まかせ』と同じような部数の上昇カーブを描いていくが、こちらは業界からの注目は浴びなかった。
みな、売れるはずがないと思っているらしい。
おもしろいもので、業界人と読者さんに大きな乖離があることを実感として知った。
いや、それまでも知っていたのだが、これほど如実に出るとは笑ってしまうほどだ。
400cc以下のバイクは売れていないということは
マーケットがないのだから、雑誌だって売れるはずがない、となるのだろう。
だが実際には、大型バイクの記事ばかりのバイク雑誌に多くの中型バイクユーザーが離れてしまっただけのことで、
読者としてのターゲットはたっぷりといたのである。
 「売れているんですよ」
 「えーっ、まさかあ」
そんな反応であった。

前年に始まった臨時増刊攻勢『レディスバイク』『風まかせ』『U4(アンダー400)』トリオは、
今もうちの会社にとって重要なポジションで発行を続けている。

ニッチマーケットと思われているところが、実はそんなこたぁない。
アレコレと真剣に考えれば必ず評価を受ける。
そんな3連勝は当然ながら今回の『昭和40年男』発行の基礎となっているのだ。

長い? まあまあ、続くよーん。

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