昭和40年男のバレンタインデイ。

「今日はバレンタインですね。いい思い出あります?」
「ないない(一同)」
「気になるこがくれるんじゃないかって期待したりしましたよね?」
「そうそう(一同)」

豪雪の昨日、3人のほぼタメ年男たちは早く帰宅しろとの社会の流れに逆らって、小さな寿司屋のカウンターにいた。ここで話題になったのが、忘れかけていたバレンタインデーだ。読者の皆さんはどんな思い出がありますか? 前述のとおり、僕にはいい思い出がありません(笑)。とくに小学校のころは恋愛感情というよりは、女子への人気が焦点になるから男の尊厳を粉々にさせられたものだ。そして、気になるあの子がくれないばかりか、誰にあげたかでハートブレイクする。つくづく嫌な1日だった。

皮肉なことに大人になると、バレンタイン関連のイベントを任されることになって、冷静になって考えるとずいぶんステキな日だななんて気付かされた。街には恋人たちの幸せな姿があふれていて、バブル期はクリスマスに続いての恋人デーに仕上がっていた。当時の勢いは、さらに七夕までもカップルの日に仕立てて、やれイベントだレストランだと騒いだ。そうそう、バンド活動時代にイベントで恋人たちの夜を彩るライブイベントに出演したこともあった。大嫌いだったバレンタインに、ホストのような存在で歌ったのは悪い気分じゃなかった。それもこれもバブルによって盛り上がりを見せ、今に受け継がれているのだから、文化といったら大げさだけど新たに生み出されたものは多い。今回特集したシティポップも、バブルへと向かっていく右肩上がりの時代じゃなかったら少し変わっていただろう。

バレンタインとはいえ、クリスマスやバレンタインに盛り上がらない、モテない男っぷりは相変わらずで、昨日は男3人でひたすら盛り上がったのだった。写真のホワイトチョコは、昨日唯一の頂き物だ。健康診断を終えた僕に、受付のオンナの子がくれたのだ。「好きです」って!! …嘘です。「今日はバレンタインですので…」と、山のように積まれたチョコを、事務的に配るお姉さんだったのだ。

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2件のコメント

  1. テッペンは中学時代。
    そこから男子校へ。
    あとは転げ落ちるローリング・ストーン。
    確実にあった家人からの清き一票?も去年から節約号令の下で消えた。
    あぁ。。。無いならないで虚しい。

    • 清き1票(笑)。僕も消えて久しいですよ。

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