シティポップ特集で勝負。最新号完成!!

CIMG20111月11日に書店に並ぶ 最新号(vol.23) が会社に届いた。つまり、デッカいトラックに揺られて全国各地への旅が始まったことになる。がんばれ、今年1発目の最新号。ゆけゆけ僕らの『昭和40年男』。この真冬にシティポップを特集することに季節感のチグハグさを感じなくもないが、この節操のなさも我々の武器だ。今回の特集は多くの方々の取材協力を得ながらの総力特集となっていて、読みごたえがズッシリであることを約束しよう。

さて、『昭和40年男』にとってシティポップとは?  僕の原風景はこうだ。SHOGUNや寺尾 聡さんなど、なんだかオシャレなサウンドが出てきたなと子供心に思った時期があった。「これって歌謡曲とはちょっと違うな」と。だが音楽をカテゴライズする知識などまだあるわけはなく、やがて徐々に洋楽へと興味が移ってしまった。情報に飢えながらラジオを聴き込んでいるとオシャレなサウンドが多く聴かれた。J.D.サウザーやボズ・スキャッグス、ドナルド・フェイゲンとかなんとも滑らかでカッコいいなと感じた。やっぱり本場は違う。日本のオシャレ音楽は到底追いつかないのだなと烙印を押した。

日本のオシャレミュージックへの印象を変えたのは、山下達郎さんの「スパークル」だった。あのイントロこそ、歌謡曲が洋楽に追いついたと感じた瞬間だった。もっとも、山下達郎さんを歌謡曲扱いしているほど、当時の僕は邦楽を軽視していた高校生だった。その後はシティポップが国内チャートを席巻して、好むことなく聴き流していた。東京下町の人間にはあのオシャレな世界は飲み込めず、「キミ」と連呼する歌詞もどうもくすぐったい。だが彼女が、中原めいこさんの「ジェミニ」が名曲だと押し込んできた。サーフシーンにも明るかったからか、シティポップミュージシャンのレコメンドを受け続けた記憶がかすかにある。

と、その程度の付き合いだったのだが、今回特集してみて自分自身驚いたのはずいぶんたくさんの曲を歌詞の世界までしっかりと記憶していて、10代の心には突き刺さっていたのだなと再確認させられた。それと、多くの証言者の声から見えてくる音楽シーンの激しい変化は、読んでいて楽しいったらない。昭和40年男たちへ、思っていた以上のフィット感のある特集になったと、今はこの完成をうれしく思っている。

さあ、今年1発目の勝負のゴングまであと3日だ。去年以上の飛躍の年にしたいものだ。

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