さあ、完全オフの4日間を終えて、充電バッチリの本日仕事始めでござる。今年もバンバン突っ走っていきましょう。と、言いながらも去年からの置き土産である、表紙で振り返る2013年の第4弾をお送りする。
去年の9月発売号は苦しんだ1冊となった。今になってみればいい経験で、また1つ特集の幅を持たせることができた野心作と位置づけられる。テーマはご覧のとおり『デザイン』である。結果から言えば、この特集もいつかまた組めるだろうとの感触を得られたことと、野心作ゆえ心配だった売れ行きもいい結果だった、うれしい1冊となった。
メインにしたのは当然のごとくラジカセだ。なんでこんなにカッコいいんだろう。無骨なスタイルと機能を前面に押し出したデザインにゾクゾクされっぱなしだった昭和40年男たちだろう。それと、デザインとは関係ないが、カセットテープというツールをボタンで操作するあの感じが、昭和40年男にとってはたまらない。『サンダーバード』や『ゴッドフェニックス』、『マジンガーZ』のパイルダーオンと同様、ガチャンと出し入れされる姿にホレボレしてしまうのだ。僕らの成長期は空前のオーディオブームだった。クラスの話題に○○のデッキはオープンがゆっくりでカッコいいなんて評価が、実は重要だったのはきっと東京都荒川区だけではあるまい。その開閉に強いこだわりを持つことが、今の若いヤツらに「わかるかなあ。わかんねーだろうなぁ(by 懐かしの松鶴家千とせ)」。
その他に取りあげた中では、さすが『昭和40年男』だというのは家電だろう。バカバカしさと真剣さが入り混じった素晴らしいページになっている。クラシカルな炊飯器や冷蔵庫が踊る、たった2ページながらものすごい存在感があって、今開いても大爆笑のページだ。
これ以外の企画では、個人的に『トライアングル』が登場したことがうれしかった。『トライアングル・ラブレター』は、歌謡史に残る名曲だと信じて疑わない僕で、あれはキャンディーズでは成立しなかった。ちょうどいい具合の初々しさが絶妙にバランスされている、奇跡的名曲なのだ。
それともうひとつ、タメ年男インタビュー連載の『荒海を生きるタメ年男』に登場いただいた、竹本孝之さんの顔の小さいこととカッチョよさは大いなる刺激になった。素地は明らかに劣るのは否めないが、磨きあげている感じがタメ年の男として大きな敗北感を味わった。本人はなんの努力もしていないとおっしゃっていたから、日頃の生き方が大いなる鍛錬になっているということだろう。ホントのカッチョよさは付け焼き刃では得られないのである。