昭和40年生まれのデザイナー・丸山敬太が、紅白歌合戦に出場するDREAMS COME TRUE(ドリカム)の衣装を手がける。
丸山は1987年に文化服飾学院ファッション工科アパレルデザイン科を卒業後、『BIGI』グループの1ブランドのアシスタントデザイナーに就き、キャリアをスタートさせた。90年にフリーデザイナーとして活動を開始し、94年の東京コレクション(東京で年2回開催されるファッションショー。世界四大コレクションの次席に位置づけられる世界的なコレクションのひとつ)で『KEITA MARUYAMA』をデビューさせ、97年にはパリコレにデビュー。その後も伊勢丹の制服デザイン、ユニクロのカシミヤ商品の企画など幅広く活躍を続け、昨今では、JALの制服を手がけ話題を集めた。
その丸山が、年末のNHK紅白歌合戦に出場するドリカムの衣装を手がけることとなった。この紅白の仕事が丸山の仕事おさめとなるようだ。ドリカムのボーカル・吉田美和も昭和40年生まれのタメ年、昭和40年女。先日、音楽イベントでドリカムのステージを見てきたという丸山は、その日のツイッターでこんなことを綴っていた。
自分にとってもとてもきつい事があった一年だったのだけど、変化を受け止め、前を向いて、また、歩き出す。変わらなきゃ。生みださなきゃ。走らなきゃ。改めて思った。何度でも、何度でも、何度でも立ち上がり呼ぶよ。君の名前、声が枯れるまで。ありがと。」(12月21日 @keitamaruyama)
ドリカムは紅白で、震災後にミニライブを開催した陸前高田から中継で『さぁ鐘を鳴らせ』を歌う。その衣装を丸山が手がける。著者は、ドリカムのライブに何度か足を運んだことがあるのだが、吉田美和はライブの最初から最後まで突っ走る。ステージをところせましと走りまわり、踊り、歌う、という、とてもハードな動きをする。衣装の装飾に凝りすぎれば、それだけ重みも増すことだろう。吉田の動きに負担をかけず、しかし最大限に彼女の魅力を引き出し、華やかに見せる。これを両立させるのは至難の技であり、デザイナーの腕の見せ所だろう。タメ年デザイナー・丸山敬太が手がけた衣装にもぜひ注目したい。これでまた1つ、紅白を見る楽しみが増えた。
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