最新号 (vol.22) は手に入れてもらえただろうか? どんな売れ行きなのかさっぱりわからない僕は、やきもきしながら過ごしている日々だ。
ご好評いただいている連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』では、昭和46年にスポットをあてて、この年放送が開始された『スター誕生!』を取り上げた。懐かしさと現場の熱意を感じさせてくれる、これぞ『昭和40年男』というページに仕上がっている。あの人もこの人もそうなのかと、お世話になったアイドルの多くがこの番組から輩出されていて、あらためてスゴイ番組なのだと認識させられた。百恵チャンや桜田淳子さん、森 昌子さんにピンク・レディーなんてのは記憶にあったが、明菜ちゃんにキョンキョン、真子ちゃんもそうだったのですな。連載企画の「俺たちのアイドル」で、今号に登場してくれた伊藤咲子さんも『スター誕生!』出身者なのだ。
記憶に強く残っているのは、阿久 悠さんと戸倉俊一さんの名審査員ぶりだ。黄金コンビとしてヒットメーカーとなる2人は、ここでも黄金コンビとして番組をキリリと締まったものにしていた。それとなんといっても欽ちゃんである。決勝大会でプラカードが上がるか上がらないかのときの名調子ぶりは、今も仮装大賞にしっかりと受け継がれている。
12年間で約60万人が参加したそうだ。そのなかからデビューに至ったのは88組92人とのことで、最近のひと山いくらみたいなアイドルばかりの時代とはやはり違っていたことがわかる。ピンでしっかりと通用して、口パクでなく生でしっかりと歌えるから歌手だという時代だ。確かに容姿が優先されたアイドルもいたが、下手だろうがキチンと生で歌うからこそプロと呼ぶことができた。思えばブラウン管の中 (もう、そんなのはないか) はずいぶんと変わってしまった。
番組の背景にあった工夫や努力、現場の凄まじさを制作の立場で支えた金谷氏にタップリと話が聞けた。渡辺プロダクションとのエピソードなど、興味深い話も載っているからどうぞ楽しんでいただきたい。特集の『夢のモーターショー』だけでなく、こんなにも行き届いたページも盛り込まれているのだぞと、自信を持っている今号である。まだ見てない方は、どうぞ書店・コンビニで手に取って、じっくり吟味してくれっ!!