最新号のPRとなる大編集後記を延々と続けてきて、東京オリンピック開催決定についてはまだ触れていなかった。遅ればせながら、バンザーイ、バンザーイ。決定の感動から10日以上が過ぎ、ネガティブな意見もずいぶん聞かれるようになったけど、僕の周囲では盛り上がる一方である。開催決定翌日だった前回の『浅草秘密基地』では盛り上がる盛り上がる。バカな男たちは、どの種目だったら出られるかなどと小中学生のような会話を楽しみながら、東京オリンピックなる響きに大いに酔ったのだった。
昭和40年男は、東京オリンピックを初めて経験する最年長である。1つ上の先輩が経験したかというと決して記憶にないだろうし、誕生日は開催後だという方もいることだろう。だが、すべての昭和40年男はこの世にいなかったのだ。誌面でも度々使う、オリンピック開催に向けてのインフラ整備が整った翌年に生まれたとのキャッチコピーは、開催が決まって俄然重みを増したように思う。
それにしても空気は一変した。2016年の招致に敗れ、20年も続行するといった当時都知事の石原さんにどれほどの非難が浴びせられたことか。開催決定のお祭りムードの中では思い出せないくらいのネガティブキャンペーンだった。オリンピックは必ず日本を元気にすると言って、自らも呼ぶ暴走を続けたのは、東京マラソンやディーゼル車の締め出しの時に似た旗ふりだった。「20年はまず無理」との声が圧倒的な中で、次々と転けていくライバル国に助けられたかもしれないが、「まず無理」のはずから一転しての決定がこれほどポジティブに作用するとは、まんまと石原さんの思うところだ。問題がゼロでないことは誰だってわかっている。それを凌駕するポジティブがあるかどうかで、要するに足し引き算の中でプラスにふれればよいじゃないか。そしてこの『浅草秘密基地』での参加者たちの酒量だけでも、少なからず経済効果はあった。ガハハと笑いながらきっと全員1〜2杯は、いつもより多く呑んだはずだ。
ビジネスの知り合いたちも口を揃えて、新規ビジネスに取り組むといっている。僕だってそうだ。この追い風に乗じていくつかスタートさせようと早速取り組んでいる。開催まで7年という時間は間違いなくビジネスに繋がる。そしてこれは、前回の東京オリンピックとはまた少々異なる模様で展開されるはずだ。発展期でなく成熟した国だからこその五輪効果を、熟考しながら創造していきたい。
東京に様々な投資が入り込んでくる。みなさんくれぐれもおかしな金融商品には気をつけましょう。ダークビジネスサイドでは、この7年の運用は安心だとか言いながら、わけのわからんファンドを切り口に攻め込んでくるはずだ。僕らはだませないかもしれないけど、東京オリンピック経験者である親世代は危ないですぞ。ちょうど明日は彼岸の入りだ。ご先祖様への供養とともに、ご健在の親御さんへは注意喚起をした方がいいだろう。
そんな場末にわざわざお越しになる貴兄も、な・か・ま・い・り。
マルハンやエクセルヒューマンが絶賛支援の東京オリンピック。
福一ブロックを信じてオリンピック万歳とか言っている昭和40年生まれは、本当にくずばかりだな。
とりあえず、2020年まで生き残るためにお酒を控えましょう(無理)