大阪の暑い夜。

一昨日は恒例の『大阪ミナミ秘密基地』だった。開催を重ねること第四回を迎え、そろそろ参加者人数の大爆発が起こると期待して出かけたのだが、ご覧のとおりのやや寂しい状況だった。とはいえ、中身は充実したものとなった。

いつもどおりにダラダラと集まってきた面々は、初参加もチラホラ見えてうれしい限りだ。MCのヤッ

コさんとDJのOGIさんがゆかたを決め込んでくれ、会場にアクセントを加えてくれたのもよい。それではと開会の挨拶と乾杯後は食事と呑みと会話をしばし楽しんだ。この日のフードサービスには、お好み焼きとたこ焼きも入ったボリューム満点の内容で、しかも飲み放題だからガンガンいく参加者たちだ。そしてチャイムが鳴るとステージに注目。この日のテーマ『Ｃ調のナツ♡』に合わせて、夏に『ザ・ベストテン』で１位をゲットした曲のイントロクイズを仕込んだ。昭和55年から58年の7・8月それぞれからのヒットチューンのイントロは、みんなにとってなじみ深いものばかりで『ダンシングオールナイト』や『長い夜』などは一発で当てる参加者たちだった。だが、近藤真彦ものになぜか弱く『ハイティーン・ブギ』でさえなかなか正解者がでなかった。さらに『ためいきロ・カ・ビ・リー』なる『ザ・ベストテン』で昭和58年の夏に１位を飾った曲なのに、誰の手も挙がらない。イントロどころかワンコーラス流しても正解者が出なかった。18歳を迎える年だから、もう『ザ・ベストテン』離れが進んでいたということだろう。僕自身、この番組にもっとも夢中になっていたのは放送が始まった昭和53年で、以来少しずつ興味の対象は洋楽にシフトしていき、このころはまったくのノーマークになっていた。というわけで、仕切り直しに夏ヒットでないが、空前の大ヒット曲からと『ルビーの指輪』を仕掛けると、一瞬にして正解者が出たのはさすが昭和40年男である。

『大阪ミナミ秘密基地』の応援副団長ととして関わってくれている、昭和40年男の噺家、桂きん太郎さんによるトークライブもたっぷりと聞け、ドッカンドッカンと笑いへと誘ったのはさすがプロだ。そしてこの後、皆さんからの『Ｃ調のナツ♡』に関わる体験談は、思ったよりも『Ｃ調』でないのが残念で、女の子がらみの失敗談ばかりを期待ていた我々サイドにとっては、失敗だったと言わざるを得ない結果だった(苦笑)。

中締め前の最終イベントはお馴染みのビンゴ大会で、毎度のことながら懐かしの豪華賞品が並び大いに盛り上がった。目玉となった『男一匹ガキ大将』全巻や、ポケットメイト、ロッド・スチュワートやDEVOのアナログ盤など、また、きん太郎さんからは自身が案内してくれる『なにわ探偵クルーズ』のチケットを持参していただき、賞品に加わったのだ。参加者全員がビンゴするまで続けるのが『大阪ミナミ秘密基地』で、今回も最後の最後まで引っ張ってくれたタメ年男により、大いに盛り上がったのだった。このビンゴ大会をもって、桂きん太郎さんよる大阪締めで一旦打ち上げて中締めとした。

この後はフリータイムとなり、まったりと会話を楽しむ。ここで昭和60年男のシンガー大督くんが飛び入りで、弾き語りを披露してくれた。我々世代に合わせてさだまさしさんの『無縁坂』を歌い始めると、さっきまでの騒ぎが嘘のように一同聴き入ったのだった。もう一曲、オリジナルをしっとりと歌いあげて、20歳違いのでありながら我々の心をがっちりとつかんだのだった。ありがとう。

来場者が少なくとも懲りずに続けようと、一肌脱いでくれたCROSS BEAT Hommachで次回は、10月12日に今回と同じく18時30分スタートで開催することになった。『昭和40年男』は、誌面でのコミュニケーションと同じく、リアルの付き合いを創刊より大切にしてきて、これは貫いて行くつもりだ。あっ、今夜は『浅草秘密基地』じゃないか(笑)。皆さんのお越しを待ってます。