憂歌団 復活!!

憂歌団復活!!新聞を眺めていると、情熱大陸の夏フェスの広告が出ていた。大人向けのラインナップに好感を持っていて、いつか行きたいフェスの1つだよなあなんて眺めていてビックリした。な、な、なんと『15年ぶりに復活! 憂歌団東京公演出場決定!!』の文字が踊っているじゃないか。98年の12月に冬眠宣言をして以来の復活ライブで、こりゃあえらいこっちゃと調べて見ると大阪で9月に復活ライブも決定している。まったく知らなかったことで、去年の10月に亡くなったドラマーの島田和夫さんの追悼ライブ「島田和夫祭り」として開くそうだ。また、この情熱大陸フェスに対しては「どうなるかはやってみないとわからない。昔みたいにやろうと思っても出来ませんし、今の感じしか出来ませんしね。たまたま島田くんはいないけど、憂歌団という名前でちょっとやってみてもいいかな」と、ギタリストの内田勘太郎さんはコメントしている。

すべての昭和40年男が愛したという超メジャーバンドではなかった。昭和50年デビューの大阪発和製ブルースバンドで、どちらかと言えば知る人ぞ知る存在だったかもしれない。スイングしながらもキッチリと刻むリズム隊に、ボーカルの木村充揮さんとギターの内田さんの二枚看板が乗っかって独特の世界を作りだす。天使のダミ声と評されるちょっと触れたことのない木村さんの歌唱は、慣れるのに少々の時間を要するかもしれないが、ハマってしまうと “天使” との言葉がピッタリ来る。

『昭和40年男』には、僕の独断で連載企画「ガツンとひと言。兄貴の説教」に出ていただいたことがある(写真はその日のショット)。インタビュー中、タバコを我慢するのが本当につらそうだったほどのヘビースモーカーで、それも彼のカッコ良さのひとつだ。ステージではそのタバコだけでなく、酒もガンガン呑みながら歌うのだ。情熱大陸のステージにはちょっと似つかわしくないスタイルを、もしかしたら主催者は頭を抱えているかもしれないが、もちろん木村さんは貫くことだろう (そうでなければ木村さんじゃない)。そのだれたステージさばきの中に葉加瀬太郎さんが登場して、ブルースセッションなんてクレイジーなことが起こったら楽しいなあ。僕はすでに予定が入っていて、もっと早く知りたかったと残念でならない。行く予定にしている昭和40年男の方は、レポートを送ってほしい。

今後もバンドとして活動を続けるかについては「今回、楽しめるかどうか、やってみてから」決めるとのこと。だが想像するに、始めちまったらもう二度と止まらないだろう。なんてったって奇跡の集団であり、憂歌団でしか作り出せない世界があることを、誰よりも本人たちが冬眠期間に嫌ってほどに感じたはずだから。きっと近々新譜が届き、ツアーが始まるぞ。万歳!!
 

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