もんじゃの話になってテンションが上がる東京の下町っ子は多い。もちろん僕もその1人で、昨日に引き続きもんじゃネタを書かせてくださいな。
駄菓子屋もんじゃともんじゃ屋については昨日説明したとおりで、僕ら世代の荒川区民はほとんどが前者でもんじゃデビューして、やがて後者へとステップアップする。とくに中学に上がると駄菓子屋もんじゃはまず行かなくなるのは、男ってのは己の成長に合わせて社交場を変えていくものだからだ。
中学に上がってもんじゃ屋に行き出すと厄介な問題が2つある。先輩が後から来た時がまずそれだ。楽しく食べているところに現れた瞬間、全員立ち上がり挨拶。座っていいと言われるまで、鉄板がどんなにうまそうでも立ちっぱなしだ。そして座ったところで先ほどまでの語らいは無くなり、そそくさとかっ込んで「失礼します」と店を出る。と、すごく損した気分を味わうことになる。それともう1つは、隣の中学と鉢合わせになった時だ。微妙な立地のもんじゃ屋に入り食べているところに、ズカズカとやってきて「お前ら、ここはうちらの店だ」となる。ここでドンパチになる場合もあったが、縄張り意識は強く折れることが多い。だから自分の中学の店に行くのだが先輩問題が前述のとおりで、僕らが心の底からもんじゃを楽しめるようになったのは中3になった時だ。羽で生えた気分で「今日行く?」と、チョクチョク出かけたのだった。
天と呼んだ、お好み焼きもラインナップしている店が多かった。これは駄菓子屋もんじゃでは味わえないもので、僕らはまず天を2枚ほど焼き、それをきれいに切りつけて分け、各自が鉄板のへりに並べる。そして中央でもんじゃを焼いて双方を楽しむのが、通な男たちの粋な過ごし方だった。ドリンクはチェリオで決まりだぜと、ハードボイルドな俺たちだ。
そんな風に育った僕が今現在楽しんでいるもんじゃが、家でやるもんじゃで通称『イエモン』だ。その勇姿(!?)をここに初公開する。ジャーン。
うーむ、やっぱりグロテスクじゃのう。だが、幼い頃に見た夢をすべて実現している。
「もっと切りイカが入っていたらなあ」
「好きなだけカレー粉を入れたいなあ」
「肉もんじゃ、頼みたいなあ」
「etc…」
大人になるってのはこういうことなんだ(笑)。
写真でもんじゃの美味さを伝えるのは不可能のようです・・・。