昭和40年生まれの美術・文化社会批評・アライ=ヒロユキの新著『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』が発売。
アライは、美術、社会思想、サブカルチャー、歴史などを中心に、雑誌や新聞、ポータルサイトや展覧会図録などに執筆する他、美術展覧会などを企画・キュレーション、講義や講演も行なっている。著書に『宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン』、共著に『アート・検閲、そして天皇』、『エヴァンゲリオン深層読解ノート』などがある。
本誌『昭和40年男』でも執筆をしており、現在発売中のvol.19では、連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』で、昭和53年に到来した“宇宙SFブーム”(116ページ)について、昭和40年男目線で深く鋭く振り返り、考察してくれた。
そのアライの新著『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』では、アライが旅したアメリカ北東部・ニューイングランドの姿を追う。このニューイングランド地方は、なかなか日本で紹介される機会がないのだが、イギリスの植民者が最初に拠点を置いた地域で、アメリカの先住民が最初に侵略にさらされた場所である。そんなもうひとつのアメリカの今と、ルーツを、同著で綴る。また、ニューイングランドの、美しい自然や街並み、美術・工芸の写真も多数掲載されており、こちらもとても興味深いものとなっている。主な内容は以下のとおり。
【内容】
●story1 知られざるアメリカ東部、ニューイングランド
●story2 旧と新が共存する地
●story3 多様性の実践と伝統 ニューイングランドの今
●story4 この風土に抱かれたもの
●story5 調和の風景から学んだもの
●story6 プロテスタントが追い求めたシンプル&ナチュラルの暮らし
●story7 超絶主義を訪ねて エマソン、ソロー、エコビレッジ
●story8 閑話休題 映像作品と犬たち
●story9 アメリカの影 イロコイ連邦、アンクル・トムの小屋
●story10 19世紀という時代の転換点 マーク・トウェイン、サラ・オーン・ジュエット
●story11 トクヴィルがニューイングランドに見たもの
●story12 つぶし合わず、生きるための英知
また6月15日(土)には、東京都文京区の文京区アカデミー音羽でアライによる講演会『ニューイングランドから日本社会を見る』が開催される。興味のある人はぜひ足を運んでみてほしい。
■講演会『ニューイングランドから日本社会を見る』アライ=ヒロユキ
日 時:6月15日(土)開場/13時30分 開演/14時(16時45分終了予定)
場 所:文京区アカデミー音羽 学習室A
東京都文京区大塚5-40-15
参加費:資料代500円
このコーナーでは昭和40年生まれの活躍を紹介。どんな些細なことでも我こそは!という昭和40年男はぜひ『読者投稿欄』から投稿を!