昭和40年生まれの俳優・津田寛治が監督を務めた短編映画『カタラズのまちで』が、映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル』のジャパン部門にノミネートされた。
津田は北野武監督の『ソナチネ』(1993年)でスクリーンデビューをはたし、映画『模倣犯』で第45回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。『樹の海』で第17回東京国際映画祭特別賞を受賞するなど、映画をはじめテレビドラマやCMなどで活躍を続けている。
その津田が、監督・脚本を担当した短編映画『カタラズのまちで』は、昨年9月に福井県で開催された『フクイ夢アート2012』で上映するために制作された作品だ。津田の地元である福井市を舞台に、男子中学生とホームレスの男性が絵を通じて心を通わせていくストーリーで、台詞はなく、現場の音だけを組み合わせ作られている。津田自身の実体験をベースに描かれるほろ苦い青春物語。
そして同作がノミネートされた『ショートショートフィルムフェスティバル アジア』は、1999年に東京で始まった短編映画祭で、2004年にはアカデミー賞公認映画祭に認定を受け、実行委員長は昭和40年生まれの俳優・別所哲也が務めている。今年で15回目を迎える同フェスティバルには、世界120の国と地域から5,000本以上の作品が集まり、津田の作品はアジア インターナショナル&ジャパン部門にエントリーし、応募のあった295点のなかからノミネート16作品に選ばれた。そして昨日、9日(日)にその発表が行なわれた。
結果、津田監督作がノミネートされたアジア インターナショナル&ジャパン部門の優秀賞は『寿』(監督:田中希美絵)が選ばれ、津田は受賞とはなからなかった。しかしその福井の風景を風のように美しく切り取った作品は好評を博した。尚、同作は今月16日まで都内や横浜市の映画館などで上映されている。興味のある人はタメ年俳優が手がけた作品を観に、ぜひ劇場に足を運んでみてほしい。
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