昭和40年生まれの編集者・勝峰富雄が新刊『編集後記 雑誌編集者の時間』を発刊した。
勝峰は高校でワンダーフォーゲル部に入部し登山を始め、大学では早大稲稜山岳会に入会。谷川岳をはじめ剱岳、穂高滝谷・屏風岩、甲斐駒ヶ岳の岩壁、冬季鋸岳中間ルンゼ右岩稜、厳冬期北岳バットレス~農鳥岳などを登攀した。大学卒業後は学研に入社し、学習参考書の編集に携わり、その後、オカルト情報誌『ムー』編集部に異動し、1996年には登山やハイキング、アウトドア関連の出版社・山と渓谷社に転職した。そして同社で登山誌『山と渓谷』編集部に所属し、07年から編集長に就き、現在は山岳自然図書出版部の副部長として山岳書の他、文芸書やカルチャー本など幅広い分野での出版プロデュースを行なうなど活躍を続けている(参考:公式プロフィール)。
その勝峰が、執筆した『編集後記 雑誌編集者の時間』は、勝峰が14年間にわたり書き綴った“編集後記”145編を掲載。編集後記とは、雑誌や書籍などで、それに関わった編集者が記す後書きのこと(ちなみに本誌『昭和40年男』では巻末に掲載している)で、同書では、勝峰がこれまで書いてきた“編集後記”それぞれに、勝峰自身が当時の時代状況などを踏まえコメントを付け考察している。時代の流れや変化、人々のニーズを察知し雑誌づくりに携わって来た編集者・勝峰が書き記した“編集後記”は、業界関係者にとっては興味深い資料に、また編集者を志望する若い世代の人たちにも参考になることがあるのではないだろうか。電子書籍版(650円)と印刷書籍版(1,200円)で同時発売している。興味のある人は手にとってみてほしい。