もちろん、このままでいくほど表紙づくりは甘くない。
むしろこもっともっと苦しむのはこからだ。
せっかくデザイナーが投げ込んでくれた情熱である。
より高い次元へと持っていきたいと熟考する。
全面でなく効果的に青を使うためにデザイナーに伝えた。
「どっかでさ、ぶった切ってみてよ。上下とか、たとえば真ん中から割って“キカイダー”とかね」
ついにでたーっ、キカイダー。
そして出てきたのがホントにキカイダーだ。
大爆笑!!!!!!!
さすがにこれはなんの本だかわからないが、現場にいる自分としてはものすごく楽しい。
アイデアがドンドンおもしろい方にいくことがだ。
ここからはあーでもない、こーでもないといくつもの表紙を作ってもらった。
全部を公開するのはあまりにバカらしいので省略するが、相当な数になったよ。
一方でものすごく悩んだのが、特集のタイトルだ。
これは完全に俺のテリトリーで、20本近く書いたよ。
その中でいくつか組み立ててもらった。
が、結局最終的には元に戻した。
これも現場ではよくある話で、決して無駄ではない。
ひとつの題材でいくつもいくつも真剣に組み上げていくのは、
やっぱり仕事が上達するために重要なことであるし、
たまたま今回は戻ったというだけのことなのである。
時間の許す限り戦うのは、タイトル付けの絶対的な原則である。
昔はさあ、自分でつくった曲を見直すのが嫌いでね。
若かったよ。
自分の仕事を否定することの難しさから逃れていただけなんだよね。
でもそれができないヤツがただのタコであることは、長い仕事人生で学んだことで、
ホント指導してくれた世の中に感謝感謝だよ。
最後の最後に夏の文字の回転を無くしてもらった。
「なんかさ、強さより楽しさが前に出てるから。今回は夏をダイナミックに男らしく、だからさあ…」
さらに、西澤さんの写真を差し替えて完成したのが、今皆さんの手元にある表紙だ。
ふーっ、長かった表紙メイキングドラマでした。
また次号も大いに悩み、組み立てていくのさ。
おまけ。
西澤さんの写真入れ替え前の色校正紙を、8月7日の宴で放出します。
この紙は印刷作業に入る直前の試し刷りで、コストもかかっている貴重なもの。
しかも、最終的に変更が入っているということは、『昭和40年男』がメジャーになったら
もう何百万円の価値になるだろうな(ちょっと嘘)。
でも、レアものには間違いないのでお楽しみに。
夏号発売、おめでとうございます!
編集の裏話、生々しくて面白いですね。
毎週月曜日の「待ち人来たらず」の願いも少々天にも通じてきたみたいで・・・
40代の男性のバイブル本になることを祈っています。
お疲れさまでした。
では、また明日!(^^)!
本日もよろしくおねがいします。少しずついい方に向かっている気がするのは俺だけでしょうか? がんばります。
こんにちは、確かにキカイダー色だっ。編集やってた頃はキンアカ表紙は廃刊のサインと言われてたので、当時見てたらビックリしてたと思います(^_^;) 離れて随分経つので感性がずれてしまったのだと思うのですが、青地に赤文字は汚く見えるのと、何が書いてあるか判別しにくいので好きではないです。タイトルは、「夏は少年にかえれ」みたいな方が良かったかな、サンダルに半ズボンみたいな服装を大人がしてもまぁまぁ許されるのはこの時期だけなんで。
おーっ、さすが。「夏は少年にかえれ」来年はこれでいきます(笑)。
この赤×青キカイダーがよかったなあ。
笑っちゃいますよね。でもキカイダー過ぎです。強烈なキャラだったのですね。