昭和40年生まれの俳優・香川照之が『第4回 日本シアタースタッフ映画祭 in 成城』で助演男優賞を受賞した。
香川は歌舞伎役者の三代目市川猿之助を父に、元宝塚歌劇団雪組娘役トップスターの女優浜木綿子を母に持ち、1989年NHK大河ドラマ『春日局』で俳優デビューをした。以降、ドラマや映画、舞台など多数の作品で活躍。2000年にカンヌ国際映画祭グランプリに輝いた『鬼が来た!』の演技は国内外でも特に高く評価され、03年『故郷の香り』では東京国際映画祭最優秀男優賞を受賞。その後も第80回キネマ旬報ベストテン助演男優賞、第49回ブルーリボン賞助演男優賞、第30回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞するなど多くの輝かしい受賞歴を持つ。また2011年9月には、九代目市川中車を襲名して歌舞伎俳優に進出をはたしている。
同映画祭は日本全国の映画館のスタッフを対象に、エントリーした会員による映画祭で、今回、香川は『鍵泥棒のメソッド』(2012年9月公開)で助演男優賞を受賞した。同作は、俳優・堺 雅人を主演に迎え、人生が入れ替わってしまった売れない役者と殺し屋が巻き込まれるドタバタ劇を描いた作品で、香川は記憶をなくした殺し屋を演じた。
香川は受賞に対して公式Webサイトにて「内田けんじ監督がおなかを痛めて出した作品が、戻ったという感じで、僕なんかもらっていいだろうかと思いました。ですが、過去に堺 雅人さんが2度受賞されていると聞いて僕も1回くらい受賞していいかなと思っています。なにより映画館で働いているスタッフの方からの投票とうことが、僕自身ありがたいです。どんどんシネコンが増えて、フィルムがなくっていくなかで、映画館のよさをスタッフの1人1人、フィルムのよさを残して頂ければと思います」とコメントを残している。香川のますますの活躍に期待したい。
■『第4回 日本シアタースタッフ映画祭 in 成城』グランシャリオ賞(大賞)と部門賞
グランシャリオ賞:おおかみこどもの雨と雪
主演男優賞:阿部寛『テルマエ・ロマエ』
主演女優賞:樹木希林『わが母の記』
助演男優賞:香川照之『鍵泥棒のメソッド』
助演女優賞:橋本愛『桐島、部活やめるってよ』
グランシャリオ新人賞:東出昌大『桐島、部活やめるってよ』
監督賞:細田守『おおかみこどもの雨と雪』
脚本賞:内田けんじ『鍵泥棒のメソッド』
音楽賞:上野耕路『のぼうの城』
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