5月は初鰹じゃ!!

早いもので、6枚めくりのカレンダーの2枚目が今日でお役御免となった。早いですな、正月の大騒ぎが昨日のようだってのに、明日からは5月に突入となる。

1年で最もさわやかな季節のはずなんだが、ここ近年は東京の5月は夏日が増えている。爽やかな風を楽しめる日が激減しているのは寂しい限りで、今年はどうなんでしょう。子供の頃に感じたカラッとした5月の風に泳ぐ鯉のぼりを楽しみたいものだ。

鰹5月の有名な俳句「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」のとおり、鰹のうまい季節なんだが、これが最近は油のノリが強すぎるものが多い。今日目撃したのは、近所の寿司屋のランチメニューに鰹丼なるメニューが張り出されていて「油、のってます!!」とのコピーが踊っていた。おいおい、初鰹ってのは青臭いくらいのバッサバッサのヤツがいいんだがなと、ブツブツ文句をいいながら通り過ぎる僕だった。海の温度の変化のせいなのだろうか。

聞いた話では、温暖化によって魚の旬をずいぶん狂っているようである。最近は居酒屋なんかで「その魚は、まだ早くないのかい?」なんて押し問答が増えているもの。さらに、太平洋で通常とれるものがずいぶんと日本海に移動しているなんて話もあって、こういう変化はうれしくない。

もっと困ったのは、近年マグロが本当に出回らなくなっていること。そして今年はとくにひどい。スーパーや魚屋でいいマグロを手に入れるのが困難になった。というより、庶民の予算では手に入らない状況だ。これも会社の近所で、前述の寿司屋とは違う浜松町の寿司店に驚きの張り紙を見た。本マグロが入手できていないとの断り書きをごくたまにだが出していることがある。良心的だが、さぞ無念だろう。目鉢やキハダを使っていると説明している。ここは40年近く浜松町で商売なさっている老舗寿司屋さんで、それでも入荷しづらくなっているようだ。庶民ゆえ、実際に入店しているわけじゃないのは情けないが、懇意にしている寿司職人が本当に困っているとの声を漏らしていた。マグロに関しては、温暖化よりも乱獲が原因だそうだ。

そういえばつい先日、家の近所でスーパーがオープンして、マグロの解体ショーを大々的に開催した…、とのはずが40キロの小さなサイズだったそうだ。オープン記念だってのに、そんな小さなマグロしか手に入らない状況なのである。最後の晩餐はと問われたら、マグロの赤身か湯豆腐と答えるほどの僕だが、うまいマグロは諦めた方がいいのか? せめて大好きなバッサバッサの初鰹を探しに、〆切を終えたら出かけることにしよう。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で