炒飯の誘惑にキミは勝てるか!?

炒飯書店にはチョクチョク出かける。この仕事だから当然といえば当然だが、仕事抜きにしても昔から好きな行動で、とくに雑誌売り場を眺めるのは中学時代からの趣味でもある。月曜日はほぼ毎週立ち寄ることにしていて、昨日はダンチュウのこの見事な表紙を見つけてしまい、深く後悔させられたのだった。

ダイエット中なのだ。いつからかといえばもうずっとダイエットをしているはずなのに、まったく痩せることができないのは呑んだ後になんか食ってしまうから。酒を呑む街には仕掛けるように魅惑のラーメン店や吉野家、立ち食いそば屋が並ぶ。それらの誘惑をすべて振り切って電車に乗り込み、最終アクセスとなる家路まで来たものの、アンカーのごとくコンビニやファミレスなどが口を開けて待っている。結局これらに吸い込まれてしまうことが多々あり、呑んだ後に締めないで布団にもぐる事がどれほど困難なことかと、いつも痛感させられている。だらしないだけといえばそれまでだが、ほとんど勝てないのである。

呑んだ後でなくても、突如スイッチが入ってよけいな摂取をしてしまうことがある。カレーとカツ丼は何かの拍子にスイッチが入りやすく、1度入ってしまうと絶対にブレーキはかからない。スイッチをオンにする要因は、たとえば会話の中から、店頭から、そして雑誌はいつも罪作りなヤツでその代表格がダンチュウである。昨日は軽めのそばで夕食を済ませて『浅草秘密基地』へと向かった。途中で立ち寄った書店でこの表紙に目を奪われ、スイッチが入ってしまったのだ。
「炒飯が食べたくなる!」って、いいタイトルじゃないの。赤のバックも効いていていい表紙だなあと思ったと同時にスイッチオン。電車での移動は頭の中でずっと炒飯と戦っていた。
「そば食ったじゃねえか、やめろ」

「そばの大盛り一杯くらい、カロリーは全然低いから大丈夫!!」

「やめるんだ、その炒飯はまったくの無駄カロリーだ」

「並盛りならいいんじゃねえか」

と、こんな具合で、ダイエット推進派の自分が必死の抵抗をした。

浅草駅から『浅草秘密基地』への道のりには、昔ながらのラーメン店がありチョクチョク世話になっている。いつも座るなり「半チャンラーメンお願いします」とお決まりの僕だ。だから知っている。ここの炒飯はグリーンピースの載った古典的なスタイルで、普通にうまい。そしてスイッチの入った僕は半チャンでなく、ダンチュウの表紙を飾ったような見事な皿を目の前にしたくなった。ご想像の通りダイエット推進派の自分は勝てず、僕にとっての名店である生駒軒に入店すると、座るか座らないかのうちに「炒飯ひとつ、おねがいします」とオーダーしていたのだった。

至福だった。同時に、またやってしまったと後悔したのだが、これほどうまそうな表紙じゃ仕方ないやと、自分の弱さから目を背けたのだった。やれやれ。

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2件のコメント

  1. その気になればチャーハンなんて見るのもいやになりますよ。

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