ホンダは、スーパースポーツバイク「CBR600RR」をモデルチェンジし、3月22日 (金) より発売する。レーシングマシンを彷彿する明快で魅力的なデザインと、購入しやすい価格での提供を重点目標として開発されたニューモデルである。
CBR600RRといえば、CBR1000RRと並んでホンダのスポーツバイクにおけるフラッグシップモデルであり、同車のスポーツバイクイメージを牽引するモデルでもある。MotoGP最高峰クラスのレース専用マシン・RC211Vのレーシングテクノロジーを随所にフィードバックしたスーパースポーツコンセプトを標榜した2003年モデルでは、レースシーンで高いトータルバランスを如何なく発揮。FIMワールドスーパースポーツ選手権などで幾多のチャンピオンを獲得するなど、すばらしいパフォーマンスを持つモデルとして人気を集めてきた。本モデルはその最新後継機種に位置づけられ、新設計となるフルカウルやビッグ・ピストン・フロントフォークの採用など、大幅なブラッシュアップが施されている。
開発にあたっては「扱いやすさが増すほど、どこでも楽しく、速いマシン」を標榜し、若年エントリー層のスポーツライディングへの門戸拡大のため、サーキットでのパフォーマンスを向上しながら、エントリーライダーが市街地から郊外のワインディングでも楽しめるような扱いやすさを実現が開発課題とされた。開発責任者はCB1100を担当した福永博文氏である。
重い物を中心部に集めて運動性能を高める “マス集中フォルム” を基本に、スピード感と躍動感を強調したデザインを持ち、レース現場からフィードバックされた軽量化技術とエアマネジメント技術を投入。フロントカウルには、空気抵抗低減と高い冷却効率を追求しながら、エンジンの排熱がライダーへ向かって巻き込まない形状とされ、快適性にも配慮されている。テールカウルにはMotoGPマシン・RC213Vと同型のカウルダクトを配し、レーシーなイメージとしている。
フロントサスペンションには、新たにビッグ・ピストン・フロントフォークを採用。ピストンの大径化によってフォークオイルの受圧面積を増大し、減衰力を低内圧で発生させるため、ストローク初期でのスムーズさと遊びの少ない作動性が得られるシステムだ。減衰力の過渡特性を向上させながら、フルブレーキング時のさらなる安定化と乗り心地の向上を高次元で両立させることができるという。リヤには従来から継承しているユニットプロリンクサスペンションを採用している。また、前後ホイールには、アルミ鋳造の12本スポークタイプを新採用。タイヤ接地点から受ける各方向の荷重に対する剛性を均等にして、操舵フィーリングの向上を図っている。
パワーユニットは、従来モデルから続く水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒エンジン。高回転域でのトルク特性を向上させるために、空気吸入口のラムダクトの形状に変更が加えられている。ピストンには従来同様スカート部を短くした軽量の鍛造アルミニウム製スリッパー型ピストンを採用。スカート表面には高純度二硫化モリブデンを着床 (ショットピーニング) し、薄型オイルリングの採用で低フリクション化。また、ピストンを冷却するため、ピストン下部にオイルを常時噴射する高圧力タイプのオイルジェットを採用するなど、高出力と耐久性を両立しているという。
さらにスーパースポーツモデル用にホンダが世界で初めて開発した電子制御式 “コンバインドABS” を設定。前後輪連動ブレーキシステムと、ABSの双方を電子制御化し、より緻密にコントロールすることで、ブレーキング時の安心感を大幅に高めたものだ。
カラーは白、黒の2色に加え、ホンダワークスチームである Repsol Honda Team の RC213V (2012年シーズン車) と同様のカラーリングをSpecial Editionとして用意。価格は109万8,300円から。
流石Hondaですね!(^∇^)
今のニーズを分かってらっしゃる!(^ω^)