じつはかなり早い段階でこんな表紙を作ってみた。今回の特集ネタで表紙にしっくりくるものといえば、ウォークマンと電子ブロック、そして採用となったマブチモーターからの三択だ。ウォークマンは以前表紙を飾った日からちょっと近いからと、早々に断念。そしてマブチモーターの撮影以前にすでに取材完了していた電子ブロックでこれを組み立てたら、わりといいじゃないと真剣に悩んだ。だが却下したのは、そんなことで大事な表紙を決めていいのかとお叱りを受けそうだが「僕はこれを持っていなかった」のだ。それを言ったらウォークマンだってフラッシャー自転車だってそうだが、これらは僕の周囲でものすごく盛り上がっていたから、その価値がわかる。電子ブロックは、今回の特集にはマストアイテムとの編集会議の多数の声により取り上げることにしたが、僕の周囲で持っているヤツをほとんど知らない。こんなすげえのがあることは知っていたし憧れたものの、東京下町の連中にとっては高嶺の花だった。「高値」の花といってもよく、買ってもらえた者がほとんどいなかったのだ。編集金子やその他のスタッフたちが言う「みんな持っていた」という言葉は残念ながら頷けなかった。もしも僕の育ちが世田谷あたりだったら、こっちが採用になっていたかもしれないが…。
だが、プラモは僕ら貧乏人でも小遣いをやりくりして買えた。みんなマブチとマブダチだった。加えて、マブチモーターが表紙を飾る男性誌なんて前代未聞である。胸を張って「どうだーっ?」と言える。こうして表紙を飾るスターが決まり、リクエストした以上の写真の仕上がりに興奮しながら、デザイナーと詰めたのだった。
さあ果たして、この前代未聞の表紙を市場はどう受け止めるのだろうか。勝負は明後日より始まる。
当時電子ブロックとマイキットのどちらにするか迷った結果、リード線で結線するリアルさが面白そうでマイキットを買いました。マイキットって知ってる?電子ブロックよりさらに知名度低いかも。
おおーっ、マイキットですか。もちろん知ってます。確かに電子ブロックよりも知名度低いかもしれませんが、強い憧れはありましたよ。
電子ブロックもどちらかと言えばマブチモーターと同系統のアイテムだと思いますが、私の周りにも持ってるヤツはまったく居ませんでしたな。欲しかったっちゃあ、欲しかったのですが、なんというか、かしこそうな雰囲気が二の足を踏ませるというか。
同じく僕の周囲にもいませんでした。かしこそうな雰囲気って、それいえてますねえ。僕は強烈に欲しかったですけど、子供心にこの価格は無理だとねだりもしませんでした。
私も電子ブロックの記憶がまったくありませんし、この表紙を見ても?です。
荒川・台東では売ってなかったのでしょうか(笑)
そうですね。かなりの高額商品だったので、需要が生まれなかったのでしょう(笑)。