『春一番』から考えさせられたこと。

まずはちょっとPRから。明日は第2回『大阪ミナミ秘密基地』との読者イベントを開催する。1人の参加でもきっと楽しめるはずだから、気軽に遊びにきて欲しい。待ってるぞ!!

さて本題。先日、『もうすぐ春ですね。』とのタイトルで書いたところに、大阪在住の昭和40年男マサナビイさんから「最近は、季節がうまく表現されていて、景色や情景が自然と頭に浮かんでくるような曲が少ない 〜略〜 『なごり雪』のような曲はもう出てこないのかな?といつも思っていますよ」とのメッセージをいただいた。そうですな。季節を封じ込めて、その中に佇む風景をコチラに投げ込んでくる名曲が、僕らが音楽に夢中だった頃にはたくさんあった。

『なごり雪』は以前取材させていただいた伊勢正三さんのペンによる、すばらしい情景がまるで眼前に広がるようである。その伊勢さんがいたかぐや姫の名曲『神田川』も同じく、洗い髪が冷えて石けんがカタカタ鳴って、季節のつかみはバッチリの中で、2人の暮らしがまるで見えてくるようだ。この詞を書いたのは喜多条忠さんで、キャンディーズの『暑中お見舞い申し上げます』を書いている方でもある。なんだかぐるっと回って『春一番』に戻ってきたかのようじゃないか。

吉田拓郎 夏休み季節の曲で真っ先に頭に浮かんでくるのが、吉田拓郎さんの『夏休み』で、美しい言葉が並ぶ大好きな曲だ。麦わら帽子、田んぼのカエル、スイカなんかが並び、サビの〆がひまわり、夕立、蝉の声なんだからスゴイ。まるで「目には青葉山ほととぎす初鰹」じゃないか。

唱歌が親から子へと受け継がれていた世代の方々が、こんな歌をたくさん作ったのだろう。幼少の頃より、季節を歌にして楽しむことを自然と身に付けていたのではないだろうか。そして僕らは、親から受け継いだギリギリ最後の方かもしれない。そんな僕らは子供に唱歌をキチンと伝承しただろうか。少なくとも僕はその努力を怠ったと、今さら気付き反省している。歌そのものはたくさん聴かせたが、『どじょっこふなっこ』や『赤とんぼ』なんかほとんど聞かせていない。何度も何度も繰り返し歌ってやっていれば、今の時代にクサビを打ち込むような偉大な作詞家になっていただろう(ホントか!?)。

ちょっと古い話で、去年の大晦日に響き渡った美輪明宏さんの『ヨイトマケの唄』に、日本中が歌のすばらしさを再確認させられた。現代を映す鏡のような歌曲が次々と出てくることはすばらしいことで、これらを否定はしたくない。だが、これまで築かれてきたすばらしい世界も大切にすべきで、双方が世の中にあふれるような音楽社会になったら、低迷を脱して発展に転ずると思うのだが。

ちなみにメッセージをくれたマサナビイさんのブログに掲載された『早くも今年の紅白出場歌手を勝手に選出?』には大爆笑である。僕ら世代ってつくづく音楽好きなんだなと感心させられたのだった。

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3件のコメント

  1. 景色や情景が自然と頭に浮かんでくるような曲と言えば
    「あなたが海を見ているうちに」これもまた中島みゆきそして臨月です。
    紅白には「フェアレディ」が出てくるから無理のはず。

  2. きゃ〜〜!ブログまでご紹介していただきまして、ありがとうございます〜〜!!!秀樹、カンゲキィ♪です!(笑)
    編集長さんが書かれていること、ワタシも本当に同感で、ずっと気になってたことです。何でも今のモノがダメで昔のモノがいいとは思いませんが、歌に関しては特に昔の歌の方がいいなあと思ってしまいます。

    あ、それと、ワタクシ、実は昭和40年男、ならぬ、昭和43年女なんです(笑)
    3年(学年で言うと2年)の差はありますが、「昭和40年男」には大きなシンパシーを感じています^^
    これからも愛読させていただきます♪(^-^)/

    • えーっ、ごめんなさい。ヒデキ、びっくり。
      今後ともよろしくお願いします。

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