旅は佳境に入っている。
昨日は、なんだかんだと準備を済ませて、出発したのはきっかり6時だった。
まだ原稿を書いている時間じゃないの。
うっすらと朝もやのかかる街を走り出す俺に
自分自身で違和感を感じていた。
でも、やったことのないことにトライするのは大好きなので
もちろん悪い気はしない。
昨日、一昨日と2日走って、いくつかの問題が出た。
その中で最も大きいのが…。
あのねー…、
ケツが痛い。
もう、痛いなんてもんじゃないっす。
サドルの当たる部分が全部、これまで生きてきて経験したことのない尋常じゃないものだ。
今朝もこの原稿を書きながら、座っているのがものすごくつらい。
ねぇ、どうして耐えられるの?
道中で副編の小笠原に電話で聞いてみたら一言「慣れです」と。
ちなみにヤツはチャリンコで日本一周したバカモノであるから、先輩チャリダーなのである。
それがこんな投げやりな回答をするなんてねぇ。
んなもん慣れるわけねーだろー。
どうなっとんじゃ、お前のケツはと言いたかったが、
怒鳴るとケツが痛いから我慢して聞いていた。
「ケツが薄いんじゃないですか?」
バッキャロー、キヨシローさんの方がきっと薄いじゃねえかー、というセリフも我慢したが、
キヨシローさんが元気にチャリンコに乗っている姿をふいに思い出しちまった。
教えてもらいたいのになんで死んだんだよーに発展して、
“いい事ばかりありゃしない”を歌いながらこぐペダルはちょっと重くなっちまったよ。
痛みを我慢しながら走る。
ケツだけじゃなく体中のいろんなところにで出てきた痛みとも戦いながら、
ただひたすらペダルをこぐ。
とはいえ、ツライだけじゃないよ。
登りの地獄を味わった後の下り坂は、サイコーに気持ちいい。
それとチャリンコって、車の移動では絶対に気づかない感じるものがすごく多くて、
旅心を高揚させてくれるからこぐ気がわいてくる。
つらい時間が多い分、感動を運んでくれる。
昨日は終盤、日本海に出た。
すばらしい風景が広がっているものの、
すさまじい向かい風も襲ってきたのだった。
へとへとの末たどり着いた宿は“明日の城”というホテルで
マップにマークだけ打ってあったとこで、昨日の行程上はここしか宿はない。
なんだかラブホテルを思わせる名前でしょ。
(カメラマンの武田とラブホテルには泊まりたくないけどな)
でもね、これ“あしたのジョー”って読むんですって。
でね、俺の部屋は白木洋子の部屋なんだ(力石徹の部屋とか、ホセメンドーサの部屋とか)。
さらに笑っちゃったのが、晩飯で一緒になった若者(昭和61年男)が、
ああ、あの青い自転車で走っていた人ですかと、ぬぁんと目撃されていた。
彼はこの地の農家を対象に営業する仕事をしていて、たまたま同じ道を走っていたんだと。
広いようでせまいぜ北海道!って違うか。
さあ最終日。
今日はちょっと昨日の疲れが大きいので6時起床の、スタートは8時にした。
これを書いている6時26分現在はまだ降っていないものの、今日は確実に雨だよ(悲)。
でもね、とにかくね、がんばるじょー!!!!!!!
こんにちは。
キヨシローさんがはいているよう、レーシングパンツ(通称レーパンもしくはパツパツ)にはパッドが入っていますけど、その手の装備はないんですか!? それだとちょっとハードですね。それでもCMのように、「俺が風を巻き起こすんじゃ~」って勢いで漕いでってください。
パッド付きは編集部員たちのささやかな優しさで履いてはいるのですが、痛いのですよ。さらに手ぬぐいまで入れてますから。でも、もし履いていなかったらどうなっていた事やら?
いちおう自転車のセミプロである私に事前に言っていただければツーケの皮剥けは……。
とにか〜く! ご無事にご帰還を。ツーケ痛にはハンドル高さや上半身ポジション、
背中の荷物背負い位置でも改善されますよ。でも一度痛くなったら元には戻らないつうのもまた真理でR。
お写真見た感じでは、手首の角度を変えてみましょう。上腕から一直線にしつつ、関節を柔らかく。手首が返っているのはダメよん。
応援ありがとうございますご指摘で気がつきましたよ、たしかにバイクもこんな握り方はだめです。そういう応用が利かないのが俺のバカなところなんですね、ハッハッハ。