去年は忘れ物イヤーだった。実に多くのものを忘れては、ホテルやお店さん、仕事関係者に多大な迷惑をかけまくった年だった。大いなる反省をして、今年はこれまで大きな忘れ物や紛失物がなかった。だが先日のイベント仕事での滞在先で、ついにやっちまった。ブログをアップしようとカメラとパソコンをつなぐシールドが入っている袋を探すがない。そんなはずはないとリュックの中をさんざんかき回したがなく、もしやと思いホテルに連絡すると若いお姉様が親切に対応してくれた。
「今朝チェックアウトしたものなんですが、忘れ物をしたようで」「どんなものですか?」
ここからがものすごく恥ずかしい。
「パソコンとか携帯とかのシールドが入っている巾着袋なんですよ。熊のアップリケが付いた…」「ああ、薄いブルーのですね。あります」
このカワイイ熊さんには、きっと向こうでクスッとしたに違いない。「息子が昔弁当入れに使っていたものなんです、決して怪しいものではないんです」と言い訳しようかとも思ったが、それをグッと飲みこんだのだった(そりゃそうだ)。戻ってくるまでの2日間は不便極まりないものだったが、昨夜手元に戻ってホッとしている今日だ。
この通りものすごくカッコ悪いのだが、息子がまだ小さくてかわいかった頃を思い出したりしている。そしてコイツが実にがんばってくれている。中には携帯の充電コードが2本とパソコンの同じく充電コード。カメラとパソコンをつなぐシールドと、カメラの充電機の5点セットだ。コレだけあるとけっこう重いものの、この巾着袋のおかげでかさばらず、ピッタリと収まっているのだ。
いつでもどこでも原稿や企画書を書けるように、パソコンがカバンに収まる。このブログネタにいつでも撮れるようにとカメラが入っていて、さらにアナログ人間な僕は手帳やノートなどの原始的ツールも常にカバンに入り、さらに読みかけの本と雑誌を数冊飲み込んだカバンの総重量ったら、相当なものになっている。それにしても時代の流れってヤツは、こんなものをカバンに入れる生活を強要しやがるのだ。もしもこのカバンをどっかにやっちまったら大事件であり、仕事の大損失となることだろう。怖いこった。
勤め始めた頃は、システム手帳をスーツの胸ポケット突っ込んでの出社なんてのもできた。ちなみにその頃の習慣のまま、僕の手帳は縦長スリムなものを今でも愛用している。加えて名刺入れさえ持ち歩いていれば、とりあえずは事足りた。たった20数年の仕事生活でずいぶんと大きく様変わりしたものである。先日『浅草秘密基地』でも、テレックス最終世代だとの話題になった。編集足立が湾岸戦争の報道の際に使ったとか。もう5歳若かったら単語すら知らないのではないだろうか。そうそう、僕が小僧時代を過ごした会社では、FAXを流したら必ず確認の電話を入れるようにとの教育だった。
これからもビジネスシーンは、ドンドン加速しながら多くの変化を見せるのだろう。だがアナログツールを手放せる日が、僕にやってくるイメージができない。紙とペンがない生活が苦手なのは、古い人間かそうでないかの分かれ目であり、昭和40年男あたりはちょうど狭間で揺れながら、デジタル対応に奮闘してきたことだろう。変化と革新を続けるビジネス環境で、がんばらなくっちゃいかんですな、ねえ皆さん!!
追記として、この忘れ物のせいで先日あげられなかった、カゼギャル(カワサキのイメージガール)との今年最後のショットをお届けしよう。