まだ最終の作業が続いている。原稿のチェックをして、訂正を加えたり時には書き直したりといったツメの作業が膨大で、なかなかゴールが見えてこない。とにかく今は、目の前に積まれた山を越えていくだけだ。
では、月も変わったことだし次号の予告なんざ始めさせたてもらおう。今回の巻頭特集テーマはズバリ「ブーム」だ。おーっ、パチパチ。物欲にあふれていた僕らにとって、次々と巻き起こる魅力的なブームは迷惑でもあった。とくに小中学生のころは、予算であるお小遣いが微々たるもので、どう配分させて楽しむかは生きていく選択だったといっても過言ではない。そして悩み抜いて選んでみたものの、隣の芝はきれいに見えるもので、友人の選択と比べて後悔したものだ。
取り上げるべき題材はいくらでもある。前号の『俺たちが影響を受けた男たち』同様、昭和40年男にとってフィット感があるものをチョイスしようと考えた。たとえばプロレスはブームだったが、対象となる年齢層があまりにも広く国民的なブームだったからと、今回の特集では却下した(いつか別の切り口でやりたいが)。さらに、僕たちが小学校から社会人になったくらいまでの成長の時間時も入れ、まんべんなく選ぶことにした。小学時代が2本。中学時代から1本。ほぼ中学から高校くらいが1本。さらにもうちょっとうえで20歳くらいまでと、およそ20歳以降のものでそれぞれ1本ずつを選んだ。合計6つを厳選しての特集は、まるで壮大な時間の旅である。今日は発表しないから、よいこの皆さんは我々編集部がなにを選んだのかを考えてみよう。後日より不定期で、小出しに予告をさせてもらう。
表紙はズバリ『紅茶キノコ』…、にしたかった。あれほどの不気味なブームはそうそうなく、昭和40年男の脳裏には強烈にこびり付いているのではないか。ただ、僕らでなく母親たちの飽くなき健康志向がもたらしたものだから、本文では却下となってしまった。とはいえ、本文には登場しないが、表紙はあのグロテスクな絵で、でっかく『ブーム』と入っていれば、これはこれで壮大なスケールの遊びが仕掛けられると密かに本気で検討していた。ワクワクしながらああでも無いこうでも無いと悩んだが、冷静になって考えるとあまりにもくだらない。これぞまさしく、一過性のブームじゃないかと自分にオチをつけて楽しんだりした。
今回の特集からは、仮面ライダーカードや切手収集のようなコレクター系のブームも外した。これらはいずれその切り口で組みたいからだ。するっててえと皆さんの頭に浮かぶのはなんだろう。だいぶ見えてきたのではないだろうか。それでは第16号の発売カウントダウンを一緒に楽しもう。11日が日曜日だから、今回はいつもより1日早く書店に並ぶ。週末の発売は『昭和40年男』の場合有利な気がする。普段は忙しくて余裕のない男たちが、のんびりと書店を巡れるだろうから。さあ、勝負のときが近づいてきた。
毎度の予想です。
小学校は、オカルトとスーパーカー
中学は、アイドル
中学〜高校は、漫才
高校〜20歳は、バイク
およそ20歳以降は、バンド
正解率、5割はいったかなぁ?
もっと具体的なんですかね?