昨日もお伝えしたとおり、連載特集の『夢、あふれていた俺たちの時代』で次号は昭和48年を掘り下げている。この年は永遠の名曲『神田川』が生まれた年でもある。まだ8歳のガキンチョに、あの歌詞の内容を正確につかむことはできなかっただろうが、なんとも物悲しいメロディと、僕は「24色のクレパス買って」という部分がなんだか強烈に残っている。このクレパスによってひと騒動あったことは、本誌を読んでいただこう。昭和40年男たちの胸に残る名曲を生み出したかぐや姫のメンバーである、伊勢正三さんに話を聞いたのだ。
伊勢正三さんといえば『なごり雪』や『22才の別れ』のソングライティングでも知られる。メロディもさることながら、言葉が何枚もの写真を見せてくれているようで、『神田川』と並ぶ日本の名曲である。今回のインタビューでビックリしたのが、この2曲が伊勢さんにとって処女作だったことだ。すげえ、恐るべき才能だ。かぐや姫のアルバムに収められた2曲で、後に風を結成してシングルカットした『22才の別れ』はチャート1位を獲得する大ヒットとなり、『なごり雪』もイルカさんによって、長く1位に君臨する大ヒットとなった。なんだかスゴイ話だなあ。こうせつさんと伊勢さんという、才能豊かなソングライターが一緒にやっていたことも含めて、昭和の音楽史を彩る伝説だ。
ギターをちょっとでもかじったことのある昭和40年男にとっては、『神田川』と『22才の別れ』はほとんどが課題曲にしたのではないか? 神田川はハイコードを使わないで弾けるから入門曲にピッタリで、『22才の別れ』は意外とカンタンにカッチョいいスリーフィンガー奏法を習得できた。僕も『22才の別れ』が弾けるようになったときは大興奮したものだ。
フォークシーンの黎明期の雰囲気や空気感がバッチリわかるインタビューページは、4ページに渡ってしっかり伝える。乞うご期待だ!!