演歌はイマイチ!?

コイツはおもしろいと確信して出題したが、なかなか得票が伸びない今回の3番勝負である。とくに今回はある試みがあったのだ。この出題が多くの票を集めるのであれば、もしかしたら演歌特集が組めるのではないかとのテストだった。タイトルは『そろそろ演歌にドップリいくか?』のような、提案特集にしようかと目論んでいた。僕らにとって演歌は、意外と体に染み込んでいるもので、今回の出題となった曲たちは胸の奥の方にしっかりと響く曲ばかりだ。カラオケに行っても演歌の1つや2つは歌える僕ら昭和40年男だが、現状の投票を見ると残念ながら特集は難しそうだとの見解だ。

現状の勝負を見ると、さゆりさんの圧勝は固そうだが残り2つはまだもつれるなあ。そろそろ原稿がギリギリなんで今夜一杯で締めさせてもらう。まだ投票していない方はぜひ、この大接戦にケリをつけてくれ。

今回挙げた以外にも、五木ひろしさんや森進一さんにはずいぶん世話になった。五木さんの歌は好きなものが多くて『千曲川』の心地よさとか、『潮どき』のプチイメチェンとかを、リアルタイムで楽しんだものだ。歌がうまいのは十分に感じていたし。それと山本譲二さんの『みちのくひとり旅』も、ベストテンの映像が記憶にあるほど印象的だった。お茶の間が混沌としていたことに、僕らの幸せがある。アイドルもロックも、フォークも演歌もごちゃ混ぜ状態で1時間にパッケージして、ベストテン番組になっていたのはすばらしいことだ。今の歌番組にあれほどのバラエティに富んだ内容のものはない。たしかに退屈な曲もあったが、それを我慢することは昭和40年男たちの許容量を大きく育ててくれた。

そして演歌は冬の寒い日々を強烈に封じ込めているのも、僕らの原風景の1つだろう。賞を取るような曲は暮れになると各種表彰系番組でパワープレイされ、そのハイライトを大晦日のレコード大賞と紅白歌合戦で迎える。涙を流す演歌歌手を何度目撃したことか。『津軽海峡冬景色』『北の宿から』『舟歌』などは、何度聴いてもあの頃へとタイムスリップできる。冬といえば演歌との強いイメージはこうして出来上がっていたから、11月11日売りの次号演歌特集はナイスだと思ったのだが…、来年は組めるように今一度仕切り直すことにする。あーあ、残念。

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