さあさ、お立ち会い。『昭和40年男』第15号にして、独立創刊号となる次号の特集を発表させていただきましょう。先ほど広島のRCCラジオでフライングでしゃべっちまったのはご勘弁を。では発表します。
独立創刊記念号の巻頭特集は『俺たちが影響を受けた男たち』だーっ。パチパチパチ。なんともベタベタなタイトルはウチらしいと言えばいいか。もうそのまんまの特集で、8人の男をピックアップして綴る特集だ。きっと異論反論がバシバシと出てくることだろう。だってね、そこは俺たちゴールデンエイジなわけだから、影響を受けたスゴイ男の数ったら星の数ほどいる。そのなかから、いかにウチらしい人選をするのかが企画の肝で、それはそれは悩み抜いた日々だった。
人選の基準としたのは、昭和40年男にとってということになる。たとえば本田宗一郎さんも当初候補に挙がったが、僕たちでなくても影響大でしょう。ならば涙ながら外すことで『昭和40年男』らしさを出すことにしようと考えたのだ。ではどんな人選? ご登場願った一人が甲斐よしひろさんだ。スゴくフィットする男でしょう。もちろん、すべての昭和40年男にではないけれど、好きだった人にはたまらない存在のはずだ。
中1の冬に突如話題をかっさらった「HERO (ヒーローになる時、それは今)」に、俺たちの多くはしびれた。まだ子供から少しだけ脱皮し始めた頃だ。ロックなるものの意味や存在も分かっておらず、なんの色眼鏡も持っていない僕らだった。そこにロックの香りをビンビンに押し込んできた。不良っぽかったけどリーゼントじゃないことにリアリティを感じたり、テレビに出ないことに反体制っぽさを感じたり。なんだかカッコよくて、ヒーローになる時が今なんだって宣言どおりの存在なのに、それまで知っていた甘っちょろいヒーローと全く違っていた。等身大でありながら、あまりにも遠い存在。色男じゃないけど、メチャメチャかっこいい。最高にうまい歌とは思えないけど、しびれる。ってそんな存在だった。そしてあの曲をリアルタイムで、しかも中1で聴けたことが昭和40年男の奇跡であり、そんな時間が封じ込められているから今回の特集にピッタリなんだとご登場になったのだ。
とまあ、そんな人選で勝負する。その他の男たちは、これから小出しにジワジワと紹介させてもらおう。もうあとわずかに迫った9月11日に大騒ぎになるように、ラストスパートを走り抜くぞー。