第2号の制作現場を振り返る。〜原稿の取捨選択〜

第2号の制作現場での出来事や想いなんぞを綴っている。
今回は第1特集である“タメ年たちのリアル”に掲載した
西田さん(P68・69)の現場から、第3回目。

ちょっと脱線が長くなったが、
今回の西田さんのインタビューを例にすると、
話の内容と俺のすばらしい(?)写真も合わせると、4ページは十分にいける。

そこで編集長の俺がいうのだ。
「仕事の話にギュッと圧縮すれば2ページでいけるし、なにより他の人とのバランスがある」
と。もしもライターだけの俺だったら
「仕事の部分をグッと読ませるためには、導入の部分が必要ですし、そこにいい話がたくさんあるんですよ、編集長4ページください」
なんて言っていることだろう。
そのくらい充実した内容のインタビューではあったのだが、
ここは編集長の俺が2ページにと命令した(ああ、三重人格)。

タメ年の等身大の姿を見せるという意味で幼少のことなんかを聞いた。
盛り上がったのがアメフトグッズだった。
バインダーとボックスを持って学校に通っていた。
「ああ、そうそう、懐かしいッスね」
引っ越しの多い彼がアメフトグッズを持ち歩いていたのは東京でのことで、
その後熊本に生活を移したらまったく流行っていなかったということ。
そうだよね、エリアによって流行りモノも異なることを教えてもらった。
なんてこんなくだりを入れると、懐かしさにもふれられるし、
彼の幼少のころをもう少し広げられて
なぜこの職を選んだかなどのバックボーンにふれることができるでしょ。
だからアリなのだが、今回は当然カットだ。

そしてこの企画で肝になったのは、
インタビュー中に言葉を詰まらせたところ。
だってあまりにも強烈じゃない?
俺もこれまでにたくさんの仕事をこなしてきて、
強く心に残っているものやホントにキツイ思いをしたものはいくつもある。
だが、振り返って涙をこぼせるほどのものはない。
そういう意味で反省するとともに、うらやましく思ったのである。
読者みなさんにはありますか?
そんな仕事が?

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