昭和40年生まれのミュージシャンかつ俳優としても活躍中の吉川晃司が、2013年1月放送開始の『八重の桜』に出演することが決まった。
同作は、会津藩出身で戊辰戦争での勇敢な戦いぶりから“幕末のジャンヌ・ダルク”と称された新島八重の物語で、幕末の激動のなかを生きぬいた会津の人々を中心に描かれていく。
そして吉川が演じるのはなんと西郷隆盛だ。吉川を西郷に起用したNHKのチーフプロデューサーは「見た目ではなく、『このときに動かなければ』というときに動ける瞬発力を持っている西郷隆盛のイメージに近いと感じた」と話している。
西郷隆盛といえば明治維新第一の功労者で、薩摩藩下級武士の家に生まれたが、藩主・島津斉彬に見いだされ、斉彬の死後、2度の遠島処分を経て倒幕運動の中心となった人物だ。吉川が演じる西郷は、やがて出世し、会津藩、そして山本覚馬と敵対する立場となる…という役どころになるようだ。
その西郷を演じるにあたり吉川は「(同作品が)復興支援を根幹にしていて、『ちょっとやらないか』とお声掛けいただき、そういうことの力になれれば光栄なことだと思った。その時に役柄をうかがっていなかったが、その後に西郷さんと聞いて『そんな無茶ぶりありかよ』と。顔は似てないし、いろいろ似てない。しかし、明治維新という、事が起こるべくして起きた時世は今の時世とそっくり。エンターテインメントで復興支援はもちろん、日本中を活気付けるようなことになればいい」 と意気込みを話している。
吉川の言うとおり、2013年の大河ドラマは、当初は別の作品の計画が進められていたようだが、昨年の東北地方太平洋沖地震が発生したことを受け、NHK内部で復興支援をする内容にするべきだという声が上がり方針を転換している。吉川は「このままじゃ国がやばいと岐路に立たされているというのは今も同じ。今こそ民が動かないと我々の未来はやばいぞーっていうのが現実。西郷さんたちが戦ったその志をきっちり感じて演じられれば」と話し、間もなく始まる撮影に向け、必死に役作りに挑んでいく。吉川が演じる西郷隆盛がどのようになるのか、来年の公開が非常に楽しみだ。
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