第2号の制作現場での出来事や想いなんぞを綴っている。
第1特集である“タメ年たちのリアル”に掲載した
立川談慶さん(P38〜41)の記事について、第二回目。
実を言うと、暮れの押し詰まった21日に来社していただいたときの印象は
ちょっと「?」だった。
落語家という職業柄か、話の展開は早いうえわかりやすい。
ただ、あまり堂々としていないというか、
ホントに噺家なのかと疑問に思ったくらい普通な人だった。
談志師匠との話はおもしろい内容だったし、
下積み経験が長いというのも共感は呼べるだろうと、
この時点では取材対象のひとりに加えたという程度にとらえていた。
印象が180度変わったのが、1月16日におこなわれたライブでの姿だ。
落語はテレビで何度か観たことがあり、
悪い印象は持っていないものの
自分から進んで観に行くというものではなかった。
初めての体験というのは何にしろうれしいもので、
編集部員2人を誘い会場に向かった。
ただ、あの来社されたときの印象が強く残っていて、
少々疑っていた(失礼)のも事実だ。
前座が終わり談慶さんが登場した。
舞台というのはスゴイもので、どんなに親しい人でもこちら側からふれると大きく見える。
たとえば、すごく仲のいいうた歌いがやる小さなライブハウスでも、
ステージに立つと大きく見える。
ましてや彼はプロの噺家で、会場は国立演芸場だ。
大きく見えないはずがなく、
前回来社いただいた談慶さんとの違いに戸惑うほどだった。