第2号 大編集後記 〜伝説をつくってやる〜

昨日書いたように、広告をタダで入れてしまうという
禁断の技もあったが、俺は、あっさりと却下した。
むしろ次号で広告営業に活かしてやろうと。
これほどクレイジーな雑誌をつくれるのだから、
広告面でもそれで押し通した方がいいのではないかという、
とてつもなくアホな発想である。

「つくってみたかったのですよ、広告のない雑誌ってヤツを」
と、強がってしまうのである。
これはある意味、ひとつの伝説がつくれるのではないか。
のちに大成功して、広告もジャンジャン入って、
ウハウハになったときに飲み屋で後輩とかに言うんだよ。
「2号さ、広告がゼロだったのよ、ヒック。そんときにさ、どうしたと思う?」
…。
ググッと間をつくり。
「ぜーんぶね、俺がさっ、つくっちゃったんだよねえ。ハッハッハ」

そう、伝説づくりなのである。
決して負け惜しみじゃない。
絶対に成功させると信じた以上、
中途半端で姑息な策におぼれるよりも、
大胆に目立った方がいいという作戦なのだった。
うん、すばらしいな俺ったら(泣)。

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