昭和40年生まれの写真家・松原卓二が、本日、7月21日から8月31日まで富士山こどもの国にある「まきばの家」で写真展『富士山麓の野生動物』を開催する。
“松原卓二”の名前を知らなかった人も、松原が撮影した動物写真は、テレビや雑誌など、どこかで目にしたことがあるのではないだろうか。実は著者も、松原が昭和40年男だと知る以前に、書店で表紙の写真にひかれ、思わず手にとり、購入した写真集がある。
松原は、元々カメラマンだったのではなく、高校時代に触ったパーソナルコンピューターに興味を持ったことがきっかけで、卒業後はコンピュータ会社に就職し た。その後、1989年にソフト開発会社を設立し、日本におけるMacintoshプログラマの草分けとして活動をしていた。転機が訪れたのは結婚して犬 を飼うようになった頃で、犬と暮らす大きな家を探して95年に藤山麓の別荘地へと移住し、自然に恵まれた環境でソフト開発に勤しむかたわら、趣味の写真に 没頭していったのだそう。
松原はそれまでも写真はやっていたのだが、2004年に一眼レフのデジカメを買ったことがきっかけで、以来、野生動物を撮るよう になったのだとか。というのも、野生動物のいい瞬間というのは100枚に1枚くらいしか撮れず、それをフィルムでやっていてはお金がかかりすぎる。デジカ メなら、いわば“撮り放題”である。そうして撮りためた野生動物たちの写真で2006年に写真展を開催し、それが好評を博し、その後、写真集や図鑑を出版 することになるなど、動物写真家としての道がスタートした。
松原のTwitterでのつぶやきによると、今回の写真展のテーマは、「近所に住んでいる動物たちのかわいさ自慢みたいな感じ」だそう。富士山こどもの国は自然に触れられるとても楽しい施設だ。夏休みの旅行がてら足を運んでみてはいかがだろう。
■松原卓二(@ma23)on Twitter
【profile】松原卓二
1989年にソフト開発の有限会社クエイクを設立。95年富士山麓の別荘地へ移住し、ソフト開発に勤しむかたわら写真に没頭する。身近な野鳥、野生のニホンリスなどを撮り始め、2006年に野生のニホンリスを題材にし た写真展『十里木の栗鼠』を開催。08年には動物のクチを撮りためた写真集『ω collection』が『リトルモアBCCKS第一回写真 集公募展』で入選。09年5月『動物オメガ図鑑 カワイイのはクチでした』、10年7月『動物アルファ図鑑 見ているだけでリラックス』などを出版する。松原の動物写真は雑誌・週刊誌の特集記事、グラビア、学習教材の表紙 写真等に採用され、現在はテレビ番組や広告への出演など活動の幅を広げている。
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